ナイキ ボメロ18レビュー:マックスクッションの新基準

はじめに

ナイキのボメロシリーズは、長年ランナーに愛されてきたデイリートレーナーです。特に最新のボメロ18は、最大クッションを重視したモデルとして大幅にアップデートされました。従来のボメロ17からスタックハイトを約6-7mm増加させ、ヒール46mm、フォアフット36mm(ドロップ10mm)の高さを実現。これにより、ホカ ボンダイ9やアシックス グライドライド マックス、ブルックス グリセリン マックスといった競合モデルと肩を並べるマックスクッションの日常トレーナーへと進化しました。

このレビューでは、ボメロ18の特徴を詳しく掘り下げ、快適な乗り心地や素材の変化を中心に解説します。ボメロ17からの違いとして、スタックハイトの増加により、よりクッション重視の走り心地になりました。一方で、ボメロ17の軽快さを惜しむ声もありますが、ナイキはペガサスシリーズを中程度クッションの万能シューズに位置づけ、ボメロを最大クッションの柱に据えています。これにより、ランナーは用途に応じて選択しやすくなりました。

日常のジョギングや長距離ラン(例: 32km程度)で足を保護したい人に向き、柔らかくスムーズなライドを提供します。ただし、速いペースでは重量が目立つため、ゆったりとしたペースがおすすめです。全体として、快適さを求めるランナーにとって魅力的な一足です。


ボメロ18の概要

ボメロ18は、ナイキのランニングラインを整理した「ピラー」構造の一翼を担います。構造、ペガサス、ボメロの3本柱のうち、ボメロは最大クッションを担当。アイコン、プラス、プレミアムのバリエーションがあり、本モデルはアイコン版です。今年後半にプラスとプレミアムが登場予定で、さらなる進化が期待されます。

スタックハイトの増加が最大の変更点。ボメロ17のヒール39mm、フォアフット29mmに対し、ボメロ18はヒール46mm、フォアフット36mmにアップ。これにより、最大クッションのニッチ市場で競争力を発揮します。ナイキはこれを意図的に設計し、ペガサスとの重複を避けています。

走行感は、柔らかく快適。マシュマロのような極端な柔らかさではなく、適度な中間硬度で、長時間のランでも足が疲れにくいです。日常トレーニングや回復ランに最適で、足をバブルラップのように守ってくれます。ただし、ボメロ17のような軽快さは薄れ、別のカテゴリとして捉えるべきです。


マテリアルと構造

ボメロ18の素材は、快適さを優先した設計です。ヒールカラーはボメロ17より18%柔らかく、パッドが豊富。ヒールカウンターはセミリジッドで、適度な硬さがあり、ヒールスリップを防ぎます。ヒールプルタブは見た目が良いものの、指が入りにくく、実用性は普通です。

アッパーは新しいエンジニアードメッシュで、トゥボックスにゾーナル通気性を確保。息苦しさを感じにくく、暖かい日でも快適です。ハプティックプリントのオーバーレイが構造を強化し、横方向の安定を高めます。タンは厚くパッド入りで、ガセット付きのためずれません。レースは問題なく締まり、追加のホールでヒールロックも可能です。

ミッドソールはデュアルデンシティ。トップに薄いZoomXレイヤー、ボトムに改良されたReactXフォーム。ReactXはボメロ17のCushlon 3.0よりレスポンシブで、ステップインが柔らかく感じます。アウトソールは高耐摩耗ラバーで、ポッド状デザインが柔軟性を向上。中央に露出したReactXとフレックスグルーブが柔らかさを助けます。耐久性は平均的で、数百kmの使用に耐えます。


ライドとパフォーマンス

ボメロ18のライドは、スムーズで快適。最大クッションながら、重さ(27cm/US9で約295g)を感じにくく、ジオメトリとフォームのバランスが良いです。柔らかさは中庸で、堅すぎず柔らかすぎず、日常ランにぴったり。長距離(32km以上)で足が快適に保たれます。

一方、速いペースでは重量が目立ちます。ストライドテストでは、1分以上の速い走りで重さが感じられ、流れが悪くなります。ナイキのZoom FlyやPegasus Plusのような速いシューズの方が適します。ボメロ18は快適さを優先したシューズなので、ゆったりとしたペースで輝きます。

安定性は良好。高スタックながら、ぐらつきを感じず、ヒールロックがしっかり効きます。最大クッションの不安を払拭する設計です。


他のシューズとの比較

ボメロ18は、最大クッションのデイリートレーナーとして、ホカ ボンダイ9、アシックス グライドライド マックス、ブルックス グリセリン マックス、ボメロ17と競合します。以下に比較表を示します。

モデル スタックハイト (ヒール/フォアフット) 重量 (27cm/US9) メリット デメリット
ナイキ ボメロ18 46mm / 36mm (ドロップ10mm) 約295g スムーズなライド、快適なクッション 速いペースで重さを感じる
ナイキ ボメロ17 39mm / 29mm (ドロップ10mm) 約283g 軽快で万能、ペガサスよりプレミアム クッションが薄め
ホカ ボンダイ9 43mm / 38mm (ドロップ5mm) 約303g 極めて軽快なクッション、安定性 やや重く感じる場合あり
アシックス グライドライド マックス 44mm / 38mm (ドロップ6mm) 約287g レスポンシブで耐久性高め フォアフットの柔軟性が控えめ
ブルックス グリセリン マックス 45mm / 39mm (ドロップ6mm) 約305g 深いクッション、レスポンシブ 重さが目立つ

ボメロ18は、ボンダイ9よりスタックが高く、クッションが深いですが、重さで劣ります。グライドライド マックスはレスポンスが良く、グリセリン マックスは深いクッションが魅力。ボメロ17は軽く、速いラン向きです。用途に応じて選んでください。


フィットと安定性

フィットはナイキらしいやや狭めですが、ボメロ18はペガサス41よりルーミー。アッパーのメッシュが足を優しく包み、トゥボックスに余裕があります。安定性は高く、46mmのヒールでもぐらつきなし。ハプティックプリントが横揺れを防ぎます。

サイズは通常通り。狭さが気になる人はハーフサイズアップを検討。安定性が高いため、最大クッションの不安を感じません。


結論

ボメロ18は、最大クッションのデイリートレーナーとして成功したモデルです。快適なライドと素材の進化が魅力で、日常ランや長距離に最適。ボメロ17のファンには変化が大きいですが、新たなカテゴリとして受け入れやすいでしょう。競合モデルと比べて、ナイキらしいレスポンスが光ります。おすすめは、クッションを重視するランナー。あなたはどのシューズを選びますか?コメントでシェアしてください。