導入
HOKAの人気トレイルシューズ、Mafate 5をレビューします。このモデルは、前作のMafate Speed 4の後継として登場しましたが、大きく変化しています。アッパーからミッドソール、アウトソールまで再設計され、よりクッション性が高く保護的なシューズにシフト。軽快な敏捷性を求めるランナーには物足りないかもですが、長距離や緩やかなトレイルに最適です。本記事では、特徴、フィット、パフォーマンスを詳しく比較し、あなたのランニングスタイルに合うかを解説します。トレイルランニングのギア選びの参考にどうぞ。
モデル概要
Mafate 5は、HOKAのトレイルシューズラインアップで、Mafate Speed 4の後継モデルです。命名から「Speed」が外れ、Mafate X（カーボンプレート搭載のレーシングモデル）と区別されています。主な変更点は、クッションの強化と保護性の向上。アッパーはワープニットメッシュにTPUケージを組み合わせ、耐久性と伸縮性を確保。ダイナミックヴァンプが足の動きをサポートします。
ミッドソールはデュアルデンシティフォームで、上層にSCF EVAフォームを採用し、柔らかな着地感を実現。アウトソールはVibram MegaGripに5mmのトラクションラグを備え、泥や岩場でのグリップが抜群。追加機能として、ゲイターアタッチメントやメタロッカージオメトリーを搭載し、ヒールフォーカスドアクティブフットフレームで安定性を高めています。
前モデル比でドロップが5mmから8mmに増加し、ヒールストライカー向けに進化。重量は27cm（US9）で約318g（前モデル約292g）とやや重めですが、耐久性が高まりました。これにより、速さより快適さを重視したシューズとなっています。
フィットと快適性
Mafate 5は、HOKAの標準サイズで真サイズ。27cm（US9）で試着すると、ミディアムからルーミーな幅でトーボックスに余裕があり、Speedgoatシリーズより開放感があります。ヒールロックダウンがしっかりし、安定したフィットを実現。
アッパーは伸縮性が高く、足を優しく包み込みます。ただし、タンは短めで初期は硬く感じる場合あり。使用とともに柔らかくなります。通気性は前モデルより劣るため、暑い気候では足が蒸れやすい点に注意。川渡り時も排水性が低く、水が溜まりやすいです。一方で、襟やヒールカウンターの柔軟なパッドが快適性を高め、長いランニングでも摩擦を最小限に抑えます。
全体として、軽いトレイルや中程度の地形で、ゆったりとしたフィットが魅力。テクニカルな地形より、保護を求めるランナー向きです。
パフォーマンスレビュー
走行感は前モデルから大きく変わり、プラッシュで柔らかな乗り心地が特徴。ヒール部の二層構造が衝撃を吸収し、急な下り坂でマシュマロのようなクッションを提供します。硬い地形や岩場で足を守り、長距離（例: 50km超のウルトラマラソン）で疲労を軽減。
しかし、重量増とクッション強化で敏捷性が低下。テクニカルトレイルではコントロールしにくく、速いペースよりスローペース向き。ヒールドロップ8mmがヒール着地を促し、フォアフットストライカーには不向きかも。トラクションはVibram MegaGripのおかげで優秀で、泥地や湿った路面でも滑りにくい。
上り坂や平地ではメタロッカーがスムーズなロールを助け、効率的。回復日やゆったりトレイルランに最適で、重めのランナー（中重量以上）ほど保護性を活かせます。一方で、軽量ランナーには重く感じる可能性あり。
比較テーブル
| モデル | クッション | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| Mafate 5 | 高（プラッシュ、ヒール中心） | 保護性が高く、長距離向き。グリップ優秀。 | 重く、敏捷性低下。通気性低め。 |
| Mafate Speed 4 | 中（敏捷性重視） | 軽快でテクニカル地形に強い。敏捷。 | クッション薄めで硬い地形に弱い。 |
このテーブルは、主な違いをまとめました。Mafate 5はクルーザータイプ、Speed 4はチャージャータイプとして位置づけられます。
メリットとデメリット
メリット:
- クッション豊富で衝撃吸収優秀。長距離トレイルで快適。
- アウトソールグリップが強く、多様な地形対応。
- フィットがルーミーで、足の負担軽減。
- 耐久性が高く、ゲイター対応で砂や汚れ防止。
デメリット:
- 前モデルより重く、速いランニングに不向き。
- 通気性と排水性が低いため、暑さや水辺に弱い。
- タンが短く、初期の快適さに欠ける場合あり。
- テクニカルトレイルより、軽中程度のトレイル推奨。
これらの点を考慮し、ランニングスタイルに合わせて選んでください。
結論
HOKA Mafate 5は、前作の敏捷性を犠牲にクッションと保護を強化したモデル。長距離や緩やかなトレイルで輝き、ヒールストライカーや回復ランに最適です。一方、速さと軽さを求めるなら前モデルを検討を。あなたのペースと地形に合ったシューズを選べば、トレイルがより楽しくなるはず。実際に試着をおすすめします！
