はじめに
ニューバランスの人気トレイルランニングシューズ「Fresh Foam X Hierro v8」は、2024年の意外なヒット作でした。483km以上を走破し、50kmレースでも活躍した快適さが魅力です。しかし、最新モデル「Hierro v9」はミッドソールやアウトソールの大幅アップデートを施しました。このレビューでは、v9の初回13kmトレイルテスト結果とv8との比較を詳しくお届けします。クッションが増えた分、安定性はどう変わったのでしょうか?
モデル概要
Hierro v9は、トレイルランナー向けの多用途シューズとして進化。v8の快適さを継承しつつ、クッションとグリップを強化しました。
- 重量: 27cm(US9)で309g(v8比+11g)
- スタックハイト: かかと42mm / つま先38mm
- ドロップ: 4mm
- アウトソール: 6mmラグのVibram Megagripラバー
- アッパー: ソフトエンジニアードメッシュ、トゥプロテクター付き
これにより、長い距離の快適走行を狙っています。一方で、重量増と高スタックが安定性に影響する可能性があります。
アッパー設計とフィット感
v9のアッパーはv8と似たソフトメッシュ構造。変更点は以下の通りです。
- ガセット付きパッド舌で、ずれを防止(v8は標準舌で時折ずれあり)
- アンクルカラーとヒールカップに追加パッドでクッション向上
- ミッドフットロックとヒールホールドがしっかり
- トゥプロテクターで岩場や根っこから足を守る
フィットアドバイス: ニューバランスは小さめなので、通常サイズより0.5cmアップを推奨。レビューアは他ブランド27cmに対し、v9は27.5cmを選択。13km走行で擦れや圧迫なし、即快適でした。
これにより、v8の快適さを維持しつつ、安定したフィットを実現。一方で、追加パッドがややボリュームアップしています。
ミッドソール性能
最大の変更点はデュアルデンシティFresh Foam Xミッドソール。v8の「適度なクッション+接地感」から、v9は「超プラッシュ+バウンス」へシフト。
- ポジティブ: 硬いトレイルで優れた衝撃吸収とエネルギーリターン。13km中、固い道で跳ね返りが心地よい。
- ネガティブ: 高スタックで接地感低下。根っ子やテクニカルセクションで足元集中が必要、転倒リスク増。
- 比較: v8はテクニカル地形で自信を持てたが、v9はフラット寄り。
フラットトレイルやグラベルでは最高のパフォーマンスを発揮。一方、険しい山道ではv8の安定感が恋しくなります。
アウトソールグリップ
グリップが大幅アップ!Vibram Megagripの採用で、UKの厳しい条件に最適化。
- ラグ: 6mm(v8の4.5mm比1.5mm深)
- パターン: 広め・深めで多地形対応。微細グリップでロックも粘着
- テスト結果: 13kmの乾燥根っ子・グラベル・固い道で完璧。泥や湿岩でも期待大(v8は泥で苦戦)
v8のEco VPラバーからMegagripへ。雨天トレイルでv9の優位性が際立ちます。これにより、v9はオールウェザーシューズに近づきました。
v8との比較表
| モデル | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| Hierro v9 | ・超クッションで長距離快適・優れたエネルギーリターン・Megagripで抜群グリップ・ガセット舌でフィット向上 | ・高スタックで接地感低下・テクニカル地形の安定性減・重量+11gでやや重め |
| Hierro v8 | ・優れた接地感と安定性・テクニカルトレイルに自信・軽量でレスポンシブ・483km耐久実績 | ・クッション控えめ・泥グリップ不足・舌ずれの可能性 |
総括とおすすめ
初回13kmテストで、Hierro v9は「快適でバウンシーなトレイルシューズ」として合格点。v8の「接地重視」から「クッション重視」へシフトし、フラット・グラベル・ターマック中心のランナーに最適です。例えば、トウパスや河川敷走行ならv9一択。一方、山岳テクニカル派はv8継続を。
おすすめユーザー:
- クッション好きのロングディスタンスランナー
- 乾燥・固いトレイル中心の方
- v8ファンでグリップアップを求める人
あなたはv9のバウンス派?それともv8の安定派?コメントで意見をシェアしてください!総走行距離を積むごとに評価が変わるかも。安全にトレイルを楽しんでください。