はじめに
このレビューでは、サッカニーの人気トレイルランニングシューズ「ペレグリン15」を取り上げます。過去モデルとの比較を通じて、その特徴やパフォーマンスを詳しく解説します。特に、トレイルでのグリップや快適性に焦点を当て、さまざまな地形で活躍する汎用性を探ります。
モデル概要
ペレグリン15は、サッカニーの定番トレイルシューズの最新版です。新しいアッパーデザイン、アップグレードされたPWRRUNミッドソール、そして改良されたPWRTRACラバーアウトソールを採用。スタックハイトはヒール28mm、フォアフット24mmで、ドロップは4mm。重量は275g(27cm、US9)。
- カラーバリエーション:メンズ2色、ウィメンズ3色。
- 耐久性と通気性を両立したエンジニアードメッシュアッパー。
- ガセットタンとレースロックシステムでフィット感を強化。
このモデルは、テクニカルなトレイルからコンパクトな道まで対応する汎用性が魅力です。
上部構造
アッパーは高強度メッシュを基調とし、耐久性を高めるオーバーレイをヒールからトゥボックスまで配置。適度なパッドが入ったアンクルカラーとヒールカップがサポートを提供します。
- フィット:トゥボックスは平均幅で、真っ直ぐな形状が多くの足型に適合。
- 保護:トゥバンパーがテクニカルトレイルでの衝撃を防ぎます。
- 通気性:メッシュが空気の流れを促進し、長時間のランでも快適。
全体として、軽快でセキュアなフィット感が得られ、擦れや不快感なく走れます。
ミッドソールとクッション
PWRRUNミッドソールがアップデートされ、より柔らかく衝撃吸収性が高まりました。PWRRUN+フットベッドが追加のクッションを提供。
- 保護:フォアフットに柔軟なロックプレートを内蔵し、石や根からの衝撃を軽減。
- 柔軟性:ミッドフットとフォアフットの屈曲が敏捷性を高め、レスポンシブな走りを可能に。
- パフォーマンス:硬い地面やコンパクトトレイルで快適なライドを提供。50km程度の距離まで対応可能ですが、100km超ではクッションの深さが欲しいかも。
このミッドソールは、過去モデルに似たフィーリングを保ちつつ、よりソフトに進化しています。
アウトソールとグリップ
改良されたPWRTRACラバーアウトソールは、ラグ深さ5mm。優れたグリップ、耐久性、トラクションを実現。
- 泥地対応:ラグが泥を素早く排出、持続的なトラクションを維持。
- ウェット路面:再配合されたラバーが滑りやすいターマックや岩場で安定。
- 多地形適応:泥、根、岩、コンパクトトレイルで自信を持って走行可能。
テストラン(約14km)で泥だらけの森を走ったところ、滑りやトラクション喪失は一切なく、優れたパフォーマンスを発揮しました。
過去モデルとの比較
ペレグリンシリーズの進化を比較します。各モデルの重量は27cm(US9)基準です。
| モデル | クッション | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| ペレグリン15 | ソフトPWRRUN(28/24mm) | ソフトで衝撃吸収性が高く、グリップ向上。汎用性抜群でテクニカルトレイル向き。重量275g。 | 超長距離(100km超)ではクッション不足を感じる可能性。 |
| ペレグリン14 | PWRRUN(28/24mm) | フィット改善、耐久性向上。幅広トゥボックスで快適。重量267g。 | ミッドソールがやや硬めで、長距離で保護感が薄い。 |
| ペレグリン13 | PWRRUN(28/24mm) | スタック増加でクッション向上。軽量で多地形対応。重量271g。 | タンが薄く、足甲に圧迫感が出る場合あり。 |
| ペレグリン12 | PWRRUN(26.5/22.5mm) | 軽量化で速さ重視。シンプルで敏捷性が高い。重量269g。 | クッションが薄く、長距離で疲労しやすい。保護感が少ない。 |
| ペレグリン11 | PWRRUN(27/23mm) | 耐久性が高く、安定性良好。保護レイヤーが豊富。重量310g。 | 重く、速いペースで機敏さが不足。 |
| ペレグリン10 | EVERUN(27/23mm) | レスポンシブで加速しやすい。グリップ優秀。重量303g。 | 重量が重く、ミッドソールが硬めで疲労蓄積しやすい。 |
この比較から、15はソフトさとグリップのバランスが優れ、シリーズの集大成と言えます。
結論
ペレグリン15は、過去モデルから受け継いだ強みを活かしつつ、ミッドソールとアウトソールのアップデートでさらに進化しました。テクニカルなトレイルや泥地で自信を持って走れ、50km程度の距離に最適です。おすすめは、汎用性を求めるランナー。あなたはどのペレグリンをお選びになりますか? トレイルでの冒険をより楽しくする一足です。