はじめに
サッカニー Xodus Ultraシリーズは、トレイルランナーの間で長距離走に欠かせないシューズとして人気を博しています。初代Xodus Ultraで129kmのウルトラランを無足止めで完走したレビューアーも多く、Ultra 2でも110kmの過酷なレースをこなしました。今回取り上げるXodus Ultra 3は、新ミッドソール、新アッパー、新アウトソールを備えた大幅アップデートモデル。初実走14kmを含む詳細レビューと前モデル比較をお届けします。
モデル概要
Xodus Ultra 3は、トレイルからロードへのクロスオーバー性能をさらに高めたマックスクッションシューズです。ヒールスタック36mm、フォアフット30mm、ドロップ6mm(ドロップとはかかとからつま先までの高低差で、自然な前傾姿勢を促します)と、前モデル同様のオフセットを維持しつつ、クッション深度を増強。27cm(US9)で309gとやや重めですが、手に持つと軽快に感じます。
-
主なスペック:
項目 詳細 重量(27cm) 309g スタックハイト ヒール36mm / フォア30mm ドロップ 6mm アウトソールラグ 4.5mm
この更新により、長距離の安定性と保護性能が向上。初代の「129km走破可能」レベルの耐久性を継承しつつ、テクニカルトレイル対応を強化しています。
ミッドソールの進化
最大の変更点はデュアルコンパウンドミッドソール。コアにPWRRUN PBフォーム(Endorphin Speed/Pro譲りの軽量・高反発)を採用し、外側を耐久性重視のPWRRUNで包み込みました。側壁を深くし、ミッドフット幅を広げたことで、安定性が格段にアップ。ロッカー形状も強調され、長距離での効率的な推進力を発揮します。
前モデル比較:
- 初代Xodus Ultra: 反発が強く、ブレイクイン後最高のバウンス。重量286gと軽め。
- Ultra 2: 同様のフォームで安定。重量272g。
- Ultra 3: 新品時はやや硬めですが、深クッションで足への負担軽減。14km走で脚の疲労を抑えました。
これにより、 rocky トレイルでのプロテクションが向上。柔軟なロックプレートが足底を守ります。
アッパーとフィット感
新エンジニアードメッシュアッパーは、通気性が高く、足を優しく包み込みます。ガセットタング、ふくらはぎパッド、フレアードヒールカウンターでホールド抜群。トゥバンパーとオーバーレイで耐久性強化。ガターループ付きで、ゲイター対応も完璧。
フィット:
- トゥボックス幅広で、27cmで余裕あり。True to size。
- ミッドフットロックは紐をしっかり締めれば完璧(初め緩めに感じる場合あり)。
- 初走でヒールスリップなし、アンケルパッドが快適。
前モデルとほぼ同等ですが、ボリューム微増でより安定。長時間走でもホットスポットゼロです。
アウトソールとトラクション
PWRTRACラバー更新で、ウェットグリップ向上。4.5mmラグパターンは前モデル継承。ロックプレートが尖岩をブロックし、砂地・グラベルで優れたグリップを発揮。
実走感想(14km: ロード3km + トレイル11km):
- ドライコンディションで抜群のトラクション。
- 泥濘地(でねいち)は苦手(前モデル同様)。
- ロードクロスオーバー優秀、コンパクトトレイルも軽快。
泥以外ならオールラウンド対応。110kmレース耐久を期待。
前モデル比較表
| モデル | 重量(27cm) | スタック(ヒール/フォア) | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|---|
| Xodus Ultra (初代) | 286g | 32.5/26.5mm | 最高反発・軽快・129km耐久 | スタック浅めで長距離後半硬め |
| Xodus Ultra 2 | 272g | 32.5/26.5mm | 安定・レース実績(110km)・ブレイクイン後バウンス | 新品硬め |
| Xodus Ultra 3 | 309g | 36/30mm | 深クッション・安定性向上・プロテクション抜群 | 新品硬め・幅広で敏捷性微減 |
結論とおすすめ
Xodus Ultra 3は、前モデルの強みを継承しつつ、クッションと安定を強化した進化形。初14kmで「129km走れそう」と感じる快適さですが、新品硬さと幅広によるレスポンス低下が気になりました。ブレイクイン後、さらに輝くはず。長距離トレイルやウルトラ志向のランナーに特におすすめ。一方、敏捷性を求めるならUltra 2継続を。
あなたはどのモデルを選びますか? コメントで体験談をシェアください!