ASICS Glideride Max徹底レビュー!クッション性抜群のランニングシューズ

導入

このレビューでは、ASICSのGlideride Maxをメインに、クッション性に優れたランニングシューズの比較を行います。主に日常のランニングや長距離トレーニング向けのモデルとして、深いクッションとスムーズなロッカー構造が特徴です。ラボテストに基づき、性能やフィットを詳しく分析し、他のASICSモデルとの違いを明らかにします。ランナーの皆さんが最適なシューズを選ぶ参考にどうぞ。


:running_shoe: モデル概要

ASICS Glideride Maxは、最大限のクッション性を追求したデイリートレーナーです。ミッドソールにFF Blast Maxフォームを採用し、ヒールスタックが44.1mmと非常に高く、筋肉や関節の保護に優れています。一方でフォアフットスタックは31.4mmで、ドロップは実測12.7mm(ブランド公称6mm)。これはトゥスプリングの影響で、走行時は8-10mm程度に感じられます。

  • 素材のポイント: メインのFF Blast Max(柔らかさ17.8 HA)は、FF Blast+ ECOのアップグレード版で、わずかに柔らかくエネルギーリターンも向上。ただし、革新的なものではなく、ASICSの他のモデル(例: Superblast 2のFF Turbo+)に比べて控えめです。
  • ロッカー構造: 先端が6cmも上がったアグレッシブなデザインで、スムーズな推進力を提供。EVAプレートをミッドフットとフォアフットに内蔵し、安定性を高めています。
  • 重量: 27cm(US9)で281gと、スタックの高さを考慮すると軽めに感じます。
  • 対象: ヒールストライカーや長距離ランナー向けで、簡単なペース走行に最適です。

このモデルは、NovablastやNimbusの要素を融合させたバランス型で、日常トレーニングに適しています。


:person_running: 性能比較

Glideride Maxの性能をラボテストから詳しく見ていきましょう。クッション性とエネルギーリターンが鍵です。

  • 衝撃吸収: ヒールで143 SA、フォアフットで123 SAと優れており、平均(129 SA)を上回ります。重いランナーや舗装路での使用にぴったりで、筋肉保護が抜群です。
  • エネルギーリターン: 51.9%と平均(58.5%)を下回り、速いペースには不向き。ゆったりしたランニングや回復走に適しています。
  • 柔軟性と剛性: 縦方向の剛性は13.3Nで平均的ですが、全体的に硬め。ねじり剛性は5/5、ヒールカウンターも5/5と安定感があります。一方で歩行には向かず、ランニング専用です。
  • グリップ: ウェット路面で0.78と高スコア。Hybrid ASICSGRIPアウトソールが、雨天でも確実なトラクションを提供します。アウトソール厚さは4.0mmで、耐久性も良好。
  • 低温耐性: ミッドソールが冷えても18%しか硬くならず、冬のランニングに強いです。

これにより、長距離(例: マラソン練習)で脚をフレッシュに保てますが、スピードワークやファートレクには硬さと高スタックがネックになります。


:relieved_face: フィットと快適性

フィット感はASICSの標準的なバランス型で、中幅がメイン。ワイドサイズも用意されています。

  • トゥボックス: 最も広い部分で95.7mm、大つま先部で72.9mm、高さ27.4mm。平均的で自然なフィットを提供し、制限を感じません。
  • アッパー: エンジニアードメッシュで通気性は3/5。煙テストで中程度の空気流を確認しましたが、夏の高温時は注意。構造を優先した設計で、耐久性と快適さを両立。
  • タングとヒール: タングパディング6.0mm、セミガセットタイプでずれにくい。ヒールタブ付きで着脱しやすく、ヒールスリップなし。インソール厚さ4.8mmで交換可能。
  • 全体の感触: セキュアでしっかりしたアッパー。リフレクティブ要素もあり、低光量時の視認性が高いです。

27cm(US9)サイズで試したところ、少し小さめに感じる場合があるので、試着をおすすめします。快適さは長時間ランニングで実感できます。


:magnifying_glass_tilted_left: 比較テーブル

ここではGlideride Maxを、他の類似ASICSモデル(Gel Nimbus 27、Superblast 2、Gel Kinsei Max)と比較します。クッション性、メリット、デメリットを中心にまとめました。重量はすべて27cm(US9)基準のラボデータを使用。

モデル クッション性 メリット デメリット
Glideride Max ヒール44.1mm、柔らかさ17.8 HA 深いクッションで衝撃吸収抜群、スムーズなロッカー、安定性高く長距離向き エネルギーリターン低め、硬くてスピードワーク不向き、歩行には不適
Gel Nimbus 27 ヒール42.7mm、柔らかさバランス バランスの良いクッション、トゥルートゥサイズ、夏向きの通気性 重量299gとやや重め、ドロップ8.3mmでミッド/フォアフットストライカー向き
Superblast 2 ヒール42.8mm、柔らかさソフト 軽量252gでレスポンシブ、FF Turbo+でエネルギーリターン高め ドロップ8.2mm、テンポ走向きだが安定性は中程度
Gel Kinsei Max ヒール38.8mm、柔らかさソフト 耐久性高くオールシーズン、ミッド/フォアフットストライカー向け 重量322gと重く、ドロップ8.6mmでヒールストライカーには不向き

このテーブルから、Glideride Maxはクッション重視のヒールストライカー向けとわかります。他モデルは軽さやレスポンスで差別化されています。


:bar_chart: 安定性と耐久性

安定性は中立的ランナー向けですが、強化要素が多いのが特徴です。

  • 安定要素: ミッドソール側壁、EVAプレート、広いヒール幅95.7mm(フォアフット113.8mm)。これで高スタックでも安定しますが、サポートシューズ並みではありません。
  • 耐久テスト: トゥボックス耐久性2/5と平均以下ですが、ヒールパディング4/5、アウトソール0.9mm摩耗と良好。全体的にバランス型。
  • その他: リムーバブルインソールでオーソティック対応。オールシーズン使用可能ですが、夏は通気性を考慮。

耐久性は日常使用で十分持つでしょう。ランナーが求める安定と長寿命を兼ね備えています。


:chequered_flag: 結論

ASICS Glideride Maxは、深いクッションとスムーズなロッカーで、長距離トレーニングの強い味方です。特にヒールストライカーや回復走を重視するランナーにおすすめ。比較モデルの中ではクッション保護がトップクラスですが、スピードを求めるならSuperblast 2のような軽量オプションを検討を。一方で、硬さと高スタックが苦手な人は避けた方が良いでしょう。あなたに合ったシューズで、快適なランニングライフを!


参考資料