導入
ニューバランスのFresh Foam X 880 v15は、従来のバランスの取れたライドから最大スタックハイトのクッション重視モデルへ大胆に進化しました。このレビューでは、ラボテストに基づき、特徴、性能、フィット感を詳しく比較。日常のランニングに適した中立的なシューズとして、膝の痛みやハルクス・リジダスに悩むランナーにもおすすめです。
モデル概要
Fresh Foam X 880 v15は、ニューバランスの定番デイリートレーナーとして再設計されました。ミッドソールはFresh Foam Xを採用し、従来より厚みを増した構造で衝撃吸収を強化。ヒールスタックは39.7mm、フォアフットは35.4mmと、最大級のクッションを提供します。
- 素材: EVAベースのFresh Foam Xミッドソールで、堅めの感触(19.6 HA)。アウトソールはラバーセグメントを波状に配置し、露出フォーム部分が増えています。
- 重量: 281g (27cm, US9)。
- ドロップ: 4.3mmで、ミッドフットやフォアフットストライカー向き。
- 安定性: 硬めのヒールカウンター(4/5)とトーショナルリジジティ(5/5)でサポートを確保。
この変化により、長距離ランでの快適さが向上しましたが、重量増と堅さがカジュアルユースには不向きです。
クッションとパフォーマンス
クッション性能が大幅に向上したのがv15の最大の特徴です。ヒール部の衝撃吸収は128 SA、フォアフットは114 SAと優れ、長時間のランで関節を保護します。一方で、エネルギーリターンはヒール56.4%、フォアフット60.1%と平均的で、スピードランより日常ペースに適しています。
- ミッドソール柔軟性: バランス型で、冷間時でも20%の硬化に抑えられています。
- ロッカー構造: ヒール角度とトースプリング(4.5cm開始)でスムーズなトランジションを実現。
- フレキシビリティ: 縦方向の剛性は19.2Nと堅めで、安定したライドを提供。
v14からのスタックハイト増加(ヒール+6.7mm、フォアフット+10.4mm)は、クッションを求めるランナーには魅力ですが、接地感を好む人には変化が大きいでしょう。
フィットと快適性
フィット感は平均的で、トーボックス幅は最広部95.0mm、大つま先部74.6mm、高さ28.5mmとゆとりがあります。少し小さめなので、厚手のソックスで調整可能です。
- アッパー: エンジニアドメッシュで通気性3/5。ストレッチ性があり、高ボリュームの足にも対応。
- タング: 7.1mmの厚みでプラッシュな快適さ。セミガセットでずれにくい。
- ロックダウン: フラットレースとパンチアイレットでセキュア。ヒールスリップなし。
- インソール: 4.7mm厚でリムーバブル、 orthotic対応。
全体的に快適で、長ラン向きですが、通気性が平均のため夏場は注意が必要です。
耐久性と安定性
耐久性は平均以上で、トーボックス3/5、ヒールパッド4/5、アウトソール損傷1.1mm(厚さ1.9mm)。露出フォームが多いため、重いランナーは摩耗に注意。
- 安定性: フォアフット幅113.3mm、ヒール89.2mmでコンパクト。堅めのフォームでラテラル安定性が高く、中立ランナー向き。
- トラクション: 0.52の摩擦スコアでウェット路面も良好。
- リフレクティブ: なし(一部モデルにNロゴあり)。
v14より剛性が高く、安定志向ですが、柔軟性を求める人には不向きです。
類似モデル比較
以下は、Fresh Foam X 880 v15と類似シューズの比較表です。クッション性、メリット、デメリットを中心にまとめました。
| モデル | クッション性 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| New Balance Fresh Foam X 880 v15 | ソフト | 最大スタックで長ラン快適、セキュアフィット、ロッカー形状 | 重め(281g, 27cm US9)、堅めでカジュアル不向き、アウトソール耐久性懸念 |
| New Balance Fresh Foam X 1080 v14 | ソフト | バランスの取れたクッション、ワイドフィット、安定性高い | 重め(298g, 27cm US9)、柔軟性平均 |
| Topo Atmos | バランス | 軽量(275g, 27cm US9)、ワイドトーボックス、自然なライド | 耐久性平均、クッション控えめ |
| New Balance Fresh Foam X Kaiha Road | ソフト | 快適アッパー、柔軟性高い、日常使いやすい | 重め(300g, 27cm US9)、安定性平均 |
この比較から、880 v15はクッションを重視する中立ランナーに適しています。
結論
Fresh Foam X 880 v15は、クッション強化で1080のような最大スタックを実現し、長距離ランや膝保護に優れた選択肢です。ただし、重量増と堅さがv14ファンには物足りないかも。日常トレーニングに安定したシューズを求めるならおすすめ。一方で、軽快さを優先するならFuelCell Rebel v4やNike Pegasus 41を検討を。あなたに合った一足でランニングを楽しんでください!