Brooks Glycerin 22 フルレビュー:プレミアムデイリートレーナーの実力

はじめに

この記事では、BrooksのプレミアムデイリートレーナーであるGlycerin 22を徹底レビューします。ニュートラルなランニングシューズとして、日常のトレーニングに最適な一足です。クッション性やフィット感、ライドの快適さを中心に検証し、他の人気モデルとの比較も行います。ランナーの皆さんがシューズ選びの参考にしていただければ幸いです。


:man_running: シューズ概要

Brooks Glycerin 22は、ニュートラルなデイリートレーナーとして位置づけられています。ヒールスタックハイトは38mm、フォアフットは28mmで、ドロップは10mmです。27cm(US9)の重量は約289gで、ボトムヘビーな印象がありますが、全体的にバランスの取れた設計です。

このシューズは、プレミアム素材を採用し、日常のランニングで高い快適性を提供します。ヒールストライカーや体重の重いランナーに特におすすめで、安定した走りをサポートします。


:running_shoe: アッパーの特徴

アッパーにはエンジニアードダブルジャカードニット素材を使用しており、厚みがありプレミアムな質感です。通気性はトゥボックス部分で良好ですが、全体的に少し暖かめです。ヒールカウンターは頑丈で、タンクのような耐久性があります。新たに追加されたプルタブが便利で、ヒールカラーの上部に弾力性のあるリップが施され、スタイリッシュです。

パディングはヒールカラー周りに豊富で、市場トップクラスのプラッシュさ。パフィーなタングはガセットなしですが、ずれにくく安定します。レーシングシステムは標準的で、パフィーなレースが採用されています。ロックダウンはパディングの多さから最初はヒールスリップが発生しやすいですが、レース調整で改善可能です。

フィット感はパディングの影響で足が前方に押し出されやすいため、ハーフサイズアップ(例: 通常サイズから+0.5cm)がおすすめ。トゥボックスに余裕が生まれ、ボリュームも快適です。ビルドクオリティは優秀で、ステップインの快適さも良好です。

  • メリット: プレミアム素材の質感が高く、プラッシュなパディングで快適。
  • デメリット: 通気性がやや低く、暖かくなりやすい。

:shield: アウトソールの性能

アウトソールは厚いラバーコンパウンドで、耐久性に優れています。100km以上の使用でも摩耗は最小限で、ヒールとトゥ部分が特に頑丈です。セグメント化されたデザインにより、ミッドソールの柔軟性を保ちつつ、フレキシブルな動きを可能にします。

ただし、ウェットコンディションでは滑りやすいのが欠点です。ドライ路面では問題なく、日常のデイリートレーニングに適しています。

  • メリット: 耐久性が高く、セグメントデザインで柔軟。
  • デメリット: ウェット路面でグリップが弱い。

:sponge: ミッドソールの感触

ミッドソール素材はDNA Tuned(窒素注入フォーム)で、フルスラブ仕様です。リア部分に大きな気泡を、フォアフットに小さな気泡を配置し、ソフトなランディングとレスポンシブなトゥオフを実現。Glycerin Maxのソフトでスポンジーな感触とは異なり、より密度の高いコンパウンドです。

柔軟性が高く、伝統的なジオメトリーでロッカーは控えめ。スラップ感はなく、適度なカーブでスムーズなトランジションを提供します。クッションは密度が高く、ショック吸収性に優れていますが、フォアフットは少しデッドな印象です。


:balance_scale: ライドの感想と最適な用途

ライドは密度の高いクッションが特徴で、優れたショック吸収性を持ちます。リア部分で少し沈み込み、バウンスを感じられますが、フォアフットは硬めでレスポンスが控えめ。ヒールストライカーには最適で、安定感があります。全体的にソリッドで快適ですが、少し退屈な印象も。ニュートラルランナー向けに安定性が高いです。

最適用途はデイリーマイルズ、特にイージーやリカバリーラン。ヒール部分のバウンスを活かせば、ゆったりとしたペースで楽しめます。スピードワークには不向きで、長距離ラン(90分以内)までおすすめ。ヒールストライカーやヘビーウェイトランナー、伝統的なGlycerinファンにぴったりです。


:counterclockwise_arrows_button: 他のモデルとの比較

Glycerin 22をASICS Gel-Nimbus 26、New Balance 1080 v13、サッカニー Hurricane 24と比較します。これらはすべてデイリートレーナーで、密度の高いクッションが共通点です。

モデル クッション(スタックハイト/ドロップ) メリット デメリット
Brooks Glycerin 22 38mm/28mm, 10mm(重量: 289g, 27cm) 密度の高いショック吸収、プラッシュパディング、安定性が高い ウェットで滑りやすい、フォアフットがデッド
ASICS Gel-Nimbus 26 41.5mm/33.5mm, 8mm(重量: 305g, 27cm) 密な保護感、フォアフットロッカーが強い やや重め、通気性が平均
New Balance 1080 v13 38mm/32mm, 6mm(重量: 262g, 27cm) 軽快でポップ、ソフトなクッション 耐久性がやや劣る場合あり
サッカニー Hurricane 24 38mm/32mm, 6mm(重量: 302g, 27cm) ポップと安定のバランス、スーパーフォーム 重めでボリューム感あり

Nimbus 26はGlycerinに似た密度のクッションですが、フォアフットロッカーが優位。1080 v13は軽やかでスプリング感が強く、Hurricane 24は安定したデイリートレーナーとして近い性能です。


結論

Brooks Glycerin 22は、プレミアムな快適さと安定したライドを提供する優秀なデイリートレーナーです。初期の期待を越えて、日常ランニングで頼れる一足となりました。特にヒールストライカーやNimbusファンにおすすめ。比較モデルの中から、自分のストライクパターンに合ったものを選んでください。ランニングライフをより楽しくするために、ぜひ試してみてはいかがでしょうか?


参考資料