このレビューでは、Norda 005のトレイルランニングシューズを焦点に、フィット感、走行性能、耐久性などを詳しく検証します。トレイルで約56km走行した経験に基づき、ウルトラディスタンス向けのシューズとしてその実力を探ります。
フィット感
Norda 005のフィット感は、トレイルシューズとして優れた設計が光ります。通常のサイズより0.5サイズアップすることを推奨されており、例えば27cm(US9)の場合、27.5cmを選ぶと理想的です。これにより、つま先の長さが十分に確保され、岩にぶつかるリスクを減らせます。幅広の足にも対応し、走行中に足が広がったり腫れたりしても、摩擦やイリテーションが発生しません。トゥボックスのボリュームも十分で、上部の素材が足のトップに当たる心配がなく、ブリスターを防ぎます。全体として、長距離ランで快適さを維持できるフィットです。
メリット
Norda 005の強みは、多岐にわたります。
- フォームの快適さとレスポンス: TPEフォーム(Arnitel TPEE)が快適でレスポンシブ。スタックハイトはヒール28.5mm、フォアフット21.5mmで7mmドロップ。 これにより、速いペースでも歩きでも対応し、さまざまな地形で優れたパフォーマンスを発揮します。
- 軽量設計: 27cm(US9)で約227gと非常に軽量。 手に取った瞬間から足元でほとんど重さを感じず、ウルトラマラソン向きです。
- アッパーとロックダウン: 幅広足にフィットするアッパーで、しっかり固定され、長距離でもずれません。少しのロードからトレイル、シングルトラックまで対応可能。
- グリップと耐久性: Vibram Megagrip Eliteアウトソール(4mmラグ)で、雨や小川越えでも滑りにくく、さまざまな地形をカバー。通気性も良く、暑い時期や秋のランで熱がこもりません。
これらの特徴により、Norda 005はトレイルランナーにとって信頼できる選択肢となります。
デメリット
一方で、いくつかの改善点もあります。
- ヒールカウンターの構造: ヒールカウンターが控えめで、構造が少ないため、超テクニカルな地形では足首のサポートが不足する可能性があります。軽量を優先した設計ですが、足首が弱いランナーには注意が必要です。
- テクニカル地形の限界: ミッドソールやアウトソールは対応可能ですが、アッパーの構造から、極端に険しいトレイルには向かない場合があります。軽度のテクニカルなら問題ありませんが、構造を強化すれば汎用性が増すでしょう。
これらは個人の好みによる部分が多く、全体の耐久性を損なうものではありません。
モデル比較
Nordaの他のモデルと比較すると、005は軽量とレスポンスを重視したレース向きです。以下は主なモデルの比較表です。
| モデル | クッション | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| Norda 005 | ヒール28.5mm / フォアフット21.5mm、7mmドロップ、TPEフォーム | 超軽量(27cmで227g)、レスポンシブで長距離向き、優れたグリップと通気性 | ヒールカウンターが控えめでテクニカル地形に弱い |
| Norda 001 | ヒール26mm / フォアフット21mm、5mmドロップ | 耐久性が高く、さまざまなトレイル対応、安定したロックダウン | 重量がやや重め(27cmで約298g)、ヒールカウンターが薄い |
| Norda 002 | ヒール24mm / フォアフット20mm、4mmドロップ | グラウンドフィールが良く、頑丈なアッパーでテクニカル対応、軽量(27cmで約266g) | スタックが低めでクッションが控えめ、極端な長距離で疲労が出やすい |
この表から、005は軽さとレスポンスで突出し、001や002よりレース志向が強いことがわかります。用途に応じて選べます。
結論
Norda 005は、耐久性と快適さを兼ね備えた優れたトレイルシューズです。約56kmの走行で、レスポンシブなフォームと軽量さが際立ち、ウルトラディスタンスや軽度テクニカルなトレイルに適しています。ヒールカウンターの構造が気になる場合もありますが、全体として2025年のおすすめトレイルシューズの一つです。あなたはどのNordaモデルを選びますか?ランニングの参考になれば幸いです。
参考資料