このレビューでは、アシックスのBlastシリーズを拡張した最新スピードシューズ、SonicBlastを紹介します。このシューズは、カーボンプレートを搭載し、クッション性とスピードを兼ね備えたモデルで、テンポランやスピードワークにぴったりです。約48kmのテストランを通じて、そのフィット感、性能、メリット・デメリットを詳しく検証します。
フィット感
SonicBlastのフィットは、真のサイズ通りで快適です。私は27.5cm (US9.5) を選びましたが、トゥボックスに十分なスペースがあり、つま先が圧迫されませんでした。幅広の足にも対応しており、スピードシューズとしては珍しく、窮屈さを感じません。ボリュームも高めで、足のトップにブリスターが発生する心配がなく、全体的にゆったりとした履き心地です。通常、スピードシューズはレーシーなアッパーでタイトになりがちですが、このモデルは日常使いにも適したフィットを提供します。
モデル概要
SonicBlastは、FF Turbo 2フォームを採用したカーボンプレート搭載のスピードデイシューズです。重量は27cm (US9) で約255gと軽量で、高いスタックハイトながら安定性を保っています。このフォームは柔らかく快適で、ジオメトリーとの組み合わせによりスムーズなライドを実現。プレートは存在しますが、攻撃的すぎず、アキレス腱やふくらはぎに負担をかけません。デイリーラン、スピードワーク、長距離ランに幅広く対応し、リカバリーラン以外で活躍します。
メリット
- 優れたフォームと快適さ: FF Turbo 2フォームが抜群で、1kmあたり約5分ペースのデイリーランで心地良いクッションを提供。一方で、スピードワーク(例: 4x800mを3:05-3:15、4x400m)でもハンマーを落とせばスムーズに加速します。
- 滑らかなライド: シューズのジオメトリーがグライド感を生み、ロールが自然。さまざまなペースで対応可能で、長距離ラン(ダブルディジット)でもペースアップがしやすいです。
- 安定性が高い: 高スタックですが、踵からつま先への移行が安定。コーナリングも問題なく、足首のぐらつきはありません。
- 汎用性: プレート搭載ながら攻撃的でないため、デイリー、長ラン、スピードワークに適応。リカバリー以外でローテーションに最適です。
- デザインの魅力: 白ベースにパープルとピンクのアクセントがスタイリッシュで、走るモチベーションを上げます。
- 競合モデルとの比較: アシックスがついにエンドルフィン スピード(サッカニー)やマッハ X(ホカ)のようなカーボンプレートスピードシューズを投入。ローテーションに組み込みやすい一本です。
デメリット
- タンが短い: タンの長さが不足しており、ランナーズノットを使う場合に素材が足りず、不快感が生じる可能性があります。レースの上に直接感じる場合も。
- ネーミングの混乱: Blastシリーズの命名がわかりにくく、SonicBlastとMagic Speedの違いが不明瞭。マーケティングが不十分で、どちらを選ぶか迷う人も多いです。
- ヒールストライカーへの注意: 後部が柔らかく高スタックのため、ヒールストライク中心のランナーは不安定に感じるかも。ミッドフットやフォアフットであれば問題ありません。
全体として、デメリットは少なく、日常使いに大きな支障はありません。
性能比較
以下は、SonicBlastと競合モデルの比較表です。主にクッション性、汎用性、安定性を基準にまとめました。
| モデル | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| ASICS SonicBlast | 抜群のクッションとエネルギー返却、長ランに最適、グリップ優秀、幅広対応、安定性高く多用途 | タン短くランナーズノット不向き、ネーミング混乱、ヒールストライカー注意 |
| ASICS Magic Speed | 優れたグリップと耐久性、トラクション抜群、カーボン搭載で速いペース対応 | スローペースで重く感じる、SonicBlastよりライドが劣る、ミッドソール表示不明瞭 |
| サッカニー Endorphin Speed | 軽量で全ペース対応、バウンシーなライド、トラックワーク向き、安定性向上 | 特定のフィットで狭く感じる、クッションが柔らかすぎる場合あり |
| HOKA Mach X | 軽量安定、全ペース快適、Pebaxフォームでバウンス、日常トレーナーとして優秀 | ボリューム低めでスナッグ、幅狭足向き、汎用性に限界 |
この表から、SonicBlastはクッションと汎用性で優位。Magic Speedより上位互換と感じるでしょう。
結論
SonicBlastは、優れたフォームとプレートにより、テンポランやスピードワークに最適なシューズです。耐久性が高く、640km以上持つ可能性があり、ローテーションの主力としておすすめ。Magic Speedよりライド、素材、フィットが優れており、アップグレードに値します。幅広の足にも対応し、安定した走りを求めるランナーにぴったりです。あなたはどのシューズで次のランに挑みますか?
参考資料