アディダス アディゼロ ボストン13 徹底レビュー!Evo SLとの比較

最適シューズを選ぼう

アディダスのボストンシリーズは、長年ランナーに愛されてきたラインです。特に2017-2018年頃のボストン ブーストは、トレーニングやレースで活躍する定番シューズでした。しかし、バージョン10以降はアイデンティティを失いがちでしたが、バージョン12で大きく改善され、2023年の傑作となりました。そして2025年、バージョン13がさらに進化して登場。プレミアムフォームの割合を増やし、軽量化を実現したこのシューズは、デイリートレーナーとして長距離ランやスピードセッションに最適です。一方で、アディダスの人気モデル「アディゼロ Evo SL」との比較が注目されています。この記事では、ボストン13の特徴、性能、フィット感を詳しくレビューし、両モデルの違いを比較。ランナーの皆さんがどちらを選ぶべきかを、客観的に解説します。実際の走行テストに基づき、メリット・デメリットを明確にします。


モデル概要

アディダス アディゼロ ボストン13は、中距離から長距離のトレーニングに特化したデイリートレーナーです。スーパートレーナー市場へのエントリーモデルとしても位置づけられ、エネルギーロッドを搭載しています。スタックハイトはヒール36mm、ドロップ7mm。重量はUS9(27cm)で255gと軽量です。

ミッドソールは3層構造:上部にフルレングスのライトストライク プロ フォーム(柔らかく反発性が高いプレミアムフォーム)、中間にカーボン繊維入りエネルギーロッド2.0(推進力を助ける)、下部に耐久性のあるライトストライク フォーム。アッパーはエンジニアードメッシュで通気性が高く、ミッドフット部分が広めに設計されています。アウトソールはライトトラクショングリップとコンチネンタルラバーの組み合わせで、耐久性とグリップを確保。幅のバリエーションはありませんが、前足部が広く、さまざまな足型に適応します。

サイズ感については、バージョン12から半サイズダウンを推奨。通常サイズが27cmの場合、26.5cmを選ぶとフィットが良くなります。


Boston 12と13の違い

ボストン13は、バージョン12の改良版として登場。主な変更点は以下の通りです。

  • フォームの割合: ライトストライク プロ フォームが13%増加。よりレスポンシブでクッション性が高まりました。
  • アッパーとパディング: 新しいメッシュアッパーを採用。踵周りとタングにパディングを追加し、快適性が向上。バージョン12の薄いタングや最小限のヒールカウンターによるスリップ懸念を解消。
  • アウトソール: フルレングスのコンチネンタルラバーから、ライトトラクショングリップと部分的なコンチネンタルラバーへ変更。ウェットコンディションでのグリップは変わらず優秀。
  • 重量とスタック: 重量が7%軽減(バージョン12の261gに対し、255g)。スタックハイトが2mm低くなり、より軽快な走りを実現。
  • 全体のフィット: ミッドフットがやや広くなり、多様なランナーに対応。バージョン12の狭さが気になっていた人には朗報です。

これらの変更により、ボストン13は耐久性と汎用性を保ちつつ、よりスナッピーな走行感を提供します。


気に入った点

ボストン13の強みを4つ挙げます。

  • 耐久性とビルドクオリティ: 頑丈な作りで、長距離ランに最適。ミッドソールの堅牢なフォームとアウトソールのラバーが、長寿命を保証します。
  • 汎用性: イージーペースから5Kレップまで対応。ライトストライク プロの増加でレスポンシブさが向上し、レースオプションとしても優秀。スーパーシューズ並みの性能を、手頃な価格で実現。
  • フィットと快適性: バージョン12よりパディングが増え、ヒールスリップを防ぎます。タングのクッションが足をしっかりホールド。ミッドフットが広めで、ロックダウンが良好。
  • ライド感: 堅めの乗り味で、ヒールストライカーからフォアフットストライカーまで対応。安定性が高く、さまざまなストライドに適します。

全体として、ボストン12のファンなら、さらに気に入るアップデートです。


気になった点

一方で、改善の余地もあります。

  • 楽しさの欠如: アディダスライン内で最も楽しいシューズではない。Evo SLに比べてレスポンシブさが劣り、ファンラン向きではない。
  • ナチュラル感の不足: エネルギーロッドの影響で人工的な乗り味。クラシックなボストンのスムーズなフットストライクを求める人には不向き。ややクランキー。
  • レースの質: 安価だが、しっかり結ばないと緩む。より高品質なレース(例: アシックス メタスピードのようなもの)に交換推奨。

これらは細かな点ですが、高性能シューズゆえのニッチな不満です。


Evo SLとの比較

ボストン13とアディゼロ Evo SLは、どちらもデイリートレーナーですが、特性が異なります。Evo SLはフルライトストライク プロ ミッドソールに小さなシャンクを搭載し、スタックハイト39mm、ドロップ7mm、重量230g(USメンズ9/27cm)。ボストン13より軽く、柔らかい乗り味です。

Evo SLは自然な走行感とターンオブスピードが魅力。ミッドフット/フォアフットストライカー向きで、安定性は低め。ボストン13はロッド搭載で推進力が高く、ヒールストライカーやヘビーランナーに安定。耐久性も優れ、長距離に強い。一方、Evo SLはカジュアルユースやトラベルシューズとしても快適ですが、タングが非ガセットで動きやすい。

価格: ボストン13は24,500 JPY、ボストン12は12,000 JPY(現在の市場価格)、Evo SLは19,800 JPY。

比較表:

モデル 重量 (g) クッション性 価格 (JPY) メリット デメリット
Adizero Boston 13 255 堅め (ライトストライク プロ + ロッド) 24,500 耐久性高く、汎用性抜群。安定したライド。 ナチュラル感が薄い。
Adizero Boston 12 261 堅め (類似構造) 12,000 割引で入手しやすく、信頼性高い。 パディング不足でスリップの懸念。
Adizero Evo SL 230 柔らかめ (フルライトストライク プロ) 19,800 軽く楽しい走行感。自然なフィーリング。 安定性低く、ヒールストライカー不向き。

ボストン13は高速アシスト重視、Evo SLはファンラン向きです。


結論

アディダス アディゼロ ボストン13は、バージョン12の弱点を解消した優れたアップデートモデル。耐久性、汎用性、安定性が魅力で、長距離トレーニングやレースに最適です。一方、Evo SLは軽快で楽しいシューズですが、安定性を求めるならボストン13をおすすめ。予算があればボストン13を、スマイル重視ならEvo SLを。どちらも価値ある選択肢です。あなたはどちらを選びますか?実際に試着してフィットを確かめてください。