はじめに
新型Suunto Race 2は、前モデルのRaceから大幅にアップデートされたトップティアのフィットネスウォッチです。ランニングやトレーニングに特化しつつ、より軽量でスリムなデザインを採用。価格はステンレスモデルが85,800円、チタンモデルが99,000円と上昇しましたが、競合品より手頃です。この記事では、デザイン、機能、比較データを基にその魅力を詳しく解説します。ランナーやフィットネス愛好家にとって、理想的な一台になるでしょう。
デザインとスペックの進化
Suunto Race 2は、美しいデザインが最大の魅力です。芸術品のような洗練された外観で、日常使いにも適しています。重量はステンレスモデルが76g(前モデル83gから軽量化)、チタンモデルが65g(前モデル69g)と軽くなりました。また、厚さは12.5mmと6%スリム化され、装着感が向上しています。
プロセッサーが高速化され、操作がスムーズに。22mmの着脱可能なバンドを採用し、カスタマイズしやすくなりました。背面の心拍センサーはアップグレードされ、精度が向上。充電クリップも改善され、しっかりと固定されます。
ストレージは32GBで、地図データを大量に保存可能。世界中の地図やトポグラフィカルマップをアプリからダウンロードできます。ただし、音楽の直接保存は非対応(電話経由のコントロールのみ)。これは下位モデルでは可能ですが、上位モデルでは省略されています。一方で、Wing 2骨伝導ヘッドホンと接続すれば、リアルタイムの音声プロンプトが利用可能です。
ディスプレイと耐久性
ディスプレイは1.5インチのAMOLEDタッチスクリーンで、最大輝度2,000ニトと非常に明るく、屋外でも視認性が高いです。レスポンスも抜群で、フィットネスユーザーにとって理想的。
レンズはサファイアガラス製で、傷がつきにくいのがポイント。アクティブな使用でも安心です。センサー接続も進化し、以前は1つしか接続できなかったものが複数可能に。外部心拍モニター、フットポッド、パワーメーターなどを同時にペアリングできます。
スポーツプロファイルは115種類以上をサポート。ランニング、ウォーキング、サイクリング、ウエイトリフティングなど、多様な活動をトラック可能です。
バッテリー寿命と充電
バッテリー性能が向上した点が大きな進化です。時計モード(トレーニングなし)で最大22日間持続します。パフォーマンスモード(最高精度のGPS使用)では55時間(前モデル比5時間増)と、長時間の活動に耐えられます。
ウルトラモードやツアーモードを選択すれば、さらに延長可能。ツアーモードでは最大200時間のバッテリー寿命を実現しますが、サテライトサンプリングが2分ごと、心拍データなし、地図なし、振動なしなどのトレードオフがあります。長距離アドベンチャー向きです。
充電クリップの改善により、安定した充電が可能になりました。
トレーニング機能とマッピング
Suunto Race 2は、地図機能が充実。ターン・バイ・ターン案内付きのマッピングを搭載し、ルートをダウンロードしてオフラインで使用できます。電話がなくてもバックカントリーで安心です。
クライムガイダンス機能は、ルートに基づいたペーシングを提案。例えば、UTMBのようなレースで上り坂・下り坂の最適ペースをガイドします。
健康トラッキングも総合的。TSS(トレーニングストレススコア)、フィットネスレベル、リカバリー、VO2 max、HRV、睡眠ステージを監視。アプリが日常の活動を提案します。
すべてのSuuntoウォッチで利用可能な機能として、追加データをダウンロードしてデータ画面をカスタマイズ可能です。
比較データ:睡眠、GPS、心拍数
他の競合ウォッチ(Garmin、Coros、Apple Watch)と比較したデータを紹介します。睡眠時間は若干の差がありますが、全体的に一致。
| デバイス | 睡眠時間1(時間:分) | 睡眠時間2(時間:分) |
|---|---|---|
| Garmin | 7:53 | 8:27 |
| Coros | 8:06 | 8:33 |
| Apple Watch | 8:08 | 8:39 |
| Suunto Race 2 | 8:13 | 8:45 |
GPS距離の比較(km単位で変換):
| デバイス | 日1(km) | 日2(km) | 日3(km) |
|---|---|---|---|
| Apple Watch | 8.58 | 11.70 | 10.32 |
| Coros | 8.63 | 11.83 | 10.41 |
| Suunto Race 2 | 8.63 | 11.84 | 10.46 |
| Garmin | 8.66 | 11.84 | 10.48 |
ステップ数は変動がありますが、Suuntoは中間値で安定。
心拍数は全体的に良好ですが、活動開始時に異常値が出る場合あり。厳密さを求めるなら外部モニター推奨。
Suunto Race 2は、デザインの美しさと機能のバランスが抜群で、現時点で最高のランニングウォッチと言えます。心拍精度に多少の改善余地はありますが、GPSやバッテリーの信頼性が高く、多様なスポーツに対応。価格に見合う価値があり、日常のフィットネスからレースまで活躍します。あなたが新しいウォッチを探しているなら、Race 2をおすすめします。実際に使ってみて、その進化を実感してください。


