ミズノ ウェーブリベリオン プロ ロー徹底レビュー!プロ3との違いと性能比較

はじめに

ミズノのレーシングシューズ「ウェーブリベリオン プロ ロー」は、プロ3の低スタック版として登場したモデルです。プロ3が極端に高いスタックハイトで知られる一方、このプロ ローはより現実的で安定感のある設計が特徴。スピードワークを中心に使用した結果、安定性が高く、プロ3の良い点を活かしつつ、過度な不安定さを解消したシューズだと感じました。ミッドソールは共通のミズノ エナジー XPを採用し、カーボンインフューズドのウェーブプレートがエネルギーリターンを提供。スタックハイトはヒール39.5mm、フォアフット35mmの4.5mmドロップで、プロ3の61mm/53mmに比べて穏やかです。重量は215g(メンズ27cm/US9)と競争力があり、グリップ力の高いG3アウトソールが路面を捉えます。ただし、トゥボックスが狭めで、ワイドフットの方には注意が必要です。このレビューでは、フィット感、パフォーマンス、プロ3との違いを詳しく比較し、ランナーの皆さんが最適な選択をするための情報をまとめました。


:rocket: モデル概要

ミズノ ウェーブリベリオン プロ ローは、レーシングに特化した低スタックシューズです。プロ3の「弟分」として、スピードと安定性をバランスよく実現しています。

  • スタックハイトとドロップ: ヒール39.5mm、フォアフット35mmの4.5mmドロップ。プロ3の極端な高さに比べて、滑らかなジオメトリで扱いやすい。
  • 重量: 215g(メンズ27cm/US9)。軽量ながら競合シューズと遜色ないレベル。
  • アッパー: 超軽量エンジニアードメッシュ。通気性が高くロックダウンが良好ですが、トゥ部分がやや粗く感じる場合あり。
  • ミッドソール: ミズノ エナジー XPにフルレングスの植物由来カーボンインフューズドウェーブプレートを搭載。エネルギーリターンと安定性を両立。
  • アウトソール: G3素材でグリップ力抜群。広いフォアフット面積が着地時の安定をサポート。
  • カラーリング: 新色「ハニビ」(花火を意味する日本語)。内側に花火モチーフが入り、鮮やかなデザインが魅力。

このスペックは、スピードワークやレースに適したもの。プロ3のクレイジーさを抑え、より多くのランナーにフィットするよう設計されています。


:man_running: フィット感と快適性

プロ ローのフィットは全体的にタイトめで、特にトゥボックスが狭いのが特徴です。私の足にはギリギリ許容範囲ですが、トゥが圧迫されやすく、長時間着用で痛みが出る可能性があります。アッパーのメッシュは伸縮性が少なく、ワイドフットの方にはおすすめしにくい。一方、フォアフットは広く、着地時の安定感が高いです。

ヒール部分では、最初にアキレス腱付近の擦れを感じました。バンドエイドを貼ることで対応可能ですが、個人差がある点に注意。舌部分のデザインが独特ですが、ロックダウンはしっかりしており、スピード時のずれを防ぎます。全体として、快適性は良好ですが、トライオンをおすすめします。プロ3のようにヒールが柔らかすぎず、足首のロールを抑えられるのがプラスポイントです。


:high_voltage: パフォーマンスと使用感

このシューズを1ヶ月間、スピードワークの90%で使用しました。初着用時はアシックス メタスピード トーキョーから移行したため、比較的高い期待値でしたが、パンチのあるライドとキックバックが印象的。プロ3よりスムーズで安定した走り心地です。

  • スピード対応: 1500mペースからマラソンペースまで対応。ターンオーバーが速く、エネルギーリターンが良好。
  • 安定性: コーナリング時も不安定さを感じず、グリップはプーマやアディダスのコンチネンタル並み。
  • 音と感触: ストライド時にナイキ アルファフライ3のようなスラッピング音が出ますが、滑らかにトゥオフを促す。
  • 弱点: ジョギング時はヒール着地でやや不安定。フルヒールストライカーには不向き。フォアフット寄りのランナー向き。

5kmからハーフマラソンまで対応可能で、一部の方はフルマラソンもいけるかも。セッション後の疲労が少なく、トレーニングに最適です。


:counterclockwise_arrows_button: プロ3との違い

プロ ローはプロ3の良い点を継承しつつ、過激さを抑えたモデルです。プロ3のヒール61mm/フォアフット53mm(7mmドロップ)はエネルギーリターンが強力ですが、私の場合足首のロールが慢性化し、使用を断念。対してプロ ローは低スタックで安定性が高く、アンクルが耐えられます。

プロ3は「クレイジー」な高スタックで一部ランナーにフィットしますが、多くの方に不向き。一方、プロ ローは幅広い対応力があり、ミズノのスピードラインアップを補完。共通のミッドソールでパンチを保ちつつ、穏やかなジオメトリが疲労を軽減します。プロ3が合わなかった方に特におすすめです。


:bar_chart: 比較表

モデル クッション性 メリット デメリット
ウェーブリベリオン プロ ロー ミズノ エナジー XP(ヒール39.5mm / フォアフット35mm、4.5mmドロップ) 安定性が高く、スムーズなライド。グリップ良好で多用途(5km〜ハーフ)。疲労軽減。 トゥボックス狭く、ヒール擦れの可能性。ジョギング時は不安定。
ウェーブリベリオン プロ 3 ミズノ エナジー XP(ヒール61mm / フォアフット53mm、7mmドロップ) 強力なエネルギーリターン。高速レース向き。 高スタックで不安定。足首ロールのリスク大。対応ランナー限定的。

この表から、プロ ローがより実用的であることがわかります。重量はプロ ロー215g、プロ3 225g(いずれもメンズ27cm/US9)。


ミズノ ウェーブリベリオン プロ ローは、プロ3のエッセンスを活かしつつ、安定性を向上させた優秀なレーシングシューズです。狭いトゥボックスやヒール擦れが気になるものの、スピードワークで活躍し、テンポカテゴリー(ニューバランス エリートV4、ブルックス ハイペリオン エリート4、ソコニー エンドルフィン プロ4に似る)にぴったり。ワイドフットやヒールストライカー以外の方に特におすすめ。ミズノのネオ ビスタ2と組み合わせれば、フルラインナップが可能。実際に履いてみて、あなたの足に合うか確認を。ランニングのモチベーションを高めてくれる一足です!