はじめに
新しいランニングブランド、Mount to Coastは、優れたロードウルトラレーシングシューズR1や、初のトレイルシューズT1で大きなインパクトを与えました。そして、最近ラインナップに加わったH1は、ロードからトレイル、グラベルに対応したハイブリッドシューズです。このレビューでは、H1の特徴や初回ランでのパフォーマンスを詳しく解説します。ミッドソールにはサステナブルな素材を使用し、クッション性と耐久性を両立。重量は軽く、さまざまな地形でのバランスが魅力です。実際に12km以上の混合ルートでテストし、フィット感やグリップを検証しました。R1やT1との比較も交え、ロードとトレイルの両方を楽しむランナーにおすすめのポイントをまとめます。このシューズは、日常のランニングをより快適で多用途に変えてくれるでしょう。あなたが求める一足になるかも？
モデル概要
Mount to Coast H1は、ロードからトレイルへのクロスオーバーシューズとして設計されています。スタックハイトはヒール35mm、フォアフット29mmで、ドロップは6mm。これは、ロードと軽いトレイルの両方で安定した走りを可能にします。重量はUS9（27cm）で約242gと、深いクッションを備えながら軽量を実現。他ブランドの重いトレイルシューズ（例: 330g以上）と比べて、軽快さが際立ちます。
アウトソールはVersa Gripを採用し、多様な地形でのグリップと耐久性を提供。浅いラグパターンですが、予想以上に粘着力があります。アッパーには、調節可能なデュアルレーシングシステムを搭載。従来のレース上部とコードトグル下部で、ミッドフットとフォアフットを独立してフィット調整可能です。これにより、パーソナライズされたロックダウンが得られます。
さらに、ミッドソールにはCircleCELLテクノロジーを使用。9kgの有機廃棄物とバイオマスから作られ、環境に優しいサステナブル設計です。PEBAミッドソールに似た感触ながら、耐久性は2倍と主張されています。インソールもクッション性が高く、足元に心地よさを追加します。
フィットと快適性
H1のサイジングは-true to sizeで、US9（27cm）で適切なトゥルームと平均的な幅のトゥボックスを提供します。ただし、R1やT1に比べてトゥボックスがやや狭めで、先端に向かってテーパーが強い形状です。狭い足型のランナーには問題ありませんが、幅広のフォアフットを持つ人は注意が必要です。
アッパーの快適性は抜群で、ボックスからすぐにプラッシュな感触。踵周りのパディングとアンクルカラーが心地よく、ミッドフットとヒールのホールドがしっかりしています。初回ランで擦れやホットスポットは発生せず、足を自然に包み込むフィット感です。デュアルレーシングシステムにより、ミッドフットのロックダウンとヒールのスリップ防止が容易。T1のデュアルコードシステムよりシンプルで、調整がしやすい点が好印象です。
全体として、軽量（242g）でバランスが良く、機敏でレスポンシブな走りを楽しめます。ロードセクションでは安定し、トレイル移行時もスムーズです。
アッパーとミッドソール
アッパー構造は、Mount to Coastの特徴を反映しています。上部はジャケット素材で適応性が高く、快適性を向上。下部はアラミド繊維強化の織物で、鋼鉄の5倍の強度を誇り、耐久性を確保。厳しいランニングに耐えうる設計です。
後部には頑丈なヒールクレードルとパディングを配置し、サポートを強化。高視認性ディテールで夜間ランも安全。フロントのトゥバンパーはトレイルでの保護を提供します。
ミッドソールはCircleCELLが最大の魅力。有機素材由来でサステナブルながら、パフォーマンスも高く、PEBAのようなフィールと2倍の寿命を約束。ハードサーフェスで快適なクッションを提供し、トレイルではアンダーフットプロテクションと安定感を発揮。T1のミッドソールに比べてポップ感は控えめですが、多地形での快適さが際立ちます。インソールのクッションが足元をさらにプラッシュにします。
アウトソールとパフォーマンス
Versa Gripアウトソールは、浅いラグながら多様な地形で優れたグリップを発揮。テストランでは、ターマック、グラベル、トレイル、泥、湿った芝生をカバーし、良好なトラクションを維持しました。木の下の滑りやすい藻や落ち葉でも粘着力が高く、軽い泥地でも予想以上の性能。
ただし、超泥濘地やテクニカルトレイルには不向き。ドライな運河パスやファイヤーロードに最適です。13km以上の混合ルートで、ロードのクッションとトレイルの安定を両立。全体的にバランスが良く、ハイブリッドシューズとして優秀です。
モデル比較
| モデル | クッション性 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| H1 | 35mmヒール / 29mmフォアフット (ドロップ6mm) | 軽量 (242g, US9/27cm)、多地形対応、サステナブルミッドソール、快適フィット | トゥボックス狭め、泥濘地不向き |
| R1 | 35mmヒール / 27mmフォアフット (ドロップ8mm) | 軽量 (241g, US9/27cm)、ロードウルトラ向き、レスポンシブ | トレイル対応弱め、幅広トゥボックスだがH1よりロード特化 |
| T1 | 36mmヒール / 32mmフォアフット (ドロップ4mm) | トレイル向き (255g, US9/27cm)、Mega Gripアウトソール、深いラグで泥対応、ポップなミッドソール | 重め、ロードでやや硬め、レーシング調整が複雑 |
このテーブルは、主なスペックとビデオに基づく比較です。H1はハイブリッドとしてバランスが良い一方、R1はロード速攻、T1はトレイル耐久に優れます。
まとめ
Mount to Coast H1は、ロードからドライトレイルへの一足として優秀です。軽量で快適なフィット、サステナブルミッドソール、予想以上のグリップが魅力。R1やT1と比べて狭いトゥボックスが欠点ですが、混合地形のランナーにはおすすめ。テクニカル泥濘ならT1を選びましょう。このシューズでランニングの幅が広がるはず。あなたのスタイルに合ったモデルを探してみては？