導入
ニューバランスのFuelCell Venymは、軽量でレスポンシブなトレイルランニングシューズとして注目されています。このレビューでは、ロードシューズのRebel V4のトレイル版として位置づけられるVenymの特徴と性能を詳しく検証します。主にトレイルでのフィット感、クッション性、安定性を中心に、実際のランニング体験に基づいてお伝えします。トレイルランナーの皆さんが最適なシューズを選ぶ参考になれば幸いです。
モデル概要
FuelCell Venymは、ニューバランスの軽量トレイルシューズで、Rebel V4のトレイル対応版として設計されています。ヒールドロップは6mmで、ミッドソールには柔らかいFuelCellフォームを採用。27cm(US9)の重量は約264gと、トレイルシューズとしては軽量です。一方、Rebel V4の同サイズ重量は約210gで、より軽快なロード向けです。
- 主な用途: コンパクトなトレイル、ファイアーロード、多少のテクニカル地形。
- カラー例: ティーツリーとネオフレームの鮮やかな配色。
- 全体の印象: 軽さとレスポンスを重視したデザインで、トレイルでの速さを追求。
アッパーとフィット
アッパーは二重構造のエンジニアードメッシュで、耐久性が高くトレイルの過酷な環境に適しています。ガセットタンは薄めでパディングは控えめですが、ミッドフットのロックダウンは優れています。ヒールカップは高めに設計され、安定したホールドを提供します。
- サイズ感: ニューバランスのシューズは小さめに作られているため、ハーフサイズアップをおすすめ。UK10(約27.5cm)でテストしましたが、長い足ではさらにアップを検討。
- 快適性: 室内試着時はレースアイレットの粗さが気になりましたが、ランニング中は問題なし。ヒールはしっかりと固定され、スリップはありません。
- 保護性: トゥバンパーがしっかりしており、前足部の保護が良好。
ミッドソール性能
ミッドソールはFuelCellフォームで、非常に柔らかくクッション性が高いのが特徴。Rebel V4と似た感触で、コンパクトなトレイルやターマックでは快適です。しかし、テクニカルな地形でメディアルとラテラルの安定性がやや不足し、ロールが発生しやすい点が課題です。
- レスポンス: エネルギーリターンが良く、軽快な走りをサポート。
- テスト結果: 約11.5kmの山岳トレイル(標高差約366m)でテスト。フラットな区間ではRebel V4並みの快適さですが、不整地では集中力が必要。
- 比較: Rebel V4のミッドソールは同様に柔らかいですが、ロード向けのためトレイルの安定性はVenymが上。
アウトソールとトラクション
アウトソールはHydraonラバーで、4mmの三角形ラグパターンを採用。ルーズグラベルやウェットロックで良好なグリップを発揮します。重い泥地ではトラクションがやや弱い可能性がありますが、さまざまな地形に対応可能です。
- 耐久性: 過去のニューバランストレイルシューズで実証済みの素材。
- パフォーマンス: 急な坂や小川横断で自信を持って走れます。
- 限界: 泥濘地では他の専用シューズに劣るかも。
比較テーブル
| モデル | クッション | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| FuelCell Venym | 柔らかいFuelCellフォーム | 軽量でレスポンシブ、コンパクトトレイルに最適、良好なグリップ | テクニカル地形で安定性不足、サイズが小さめ |
| FuelCell Rebel V4 | 柔らかいFuelCellフォーム | 非常に軽量、ロードで速い走り、快適なクッション | トレイル非対応、安定性がロード向け |
| HOKA Speedgoat 6 | 深いクッション | テクニカルトレイルに強い安定性 | 全体的に重め、レスポンスが控えめ(レビューではやや失望) |
結論
FuelCell Venymは、軽量でレスポンシブなトレイルシューズとして、コンパクトなトレイルやミックス地形にぴったりです。Rebel V4のファンなら、トレイル版としておすすめ。ただし、テクニカルな山岳トレイルでは安定性を求めるなら他のモデルを検討を。実際に複数回のランでテストすることを推奨します。あなたに合ったシューズで、楽しいトレイルランを!