導入
サロモンから新しく登場したS/LAB PULSAR 3は、テクニカルな地形を速く走るために設計されたトレイルランニングシューズです。このレビューでは、見た目の魅力から実際の走行性能までを詳しく解説します。プロアスリートのフィードバックを基に開発されたこのシューズは、軽量さとグリップ力が特徴で、短距離からハーフマラソンまでのレースに最適です。
デザインと外観
S/LAB PULSAR 3は、黒と赤のカラーリングが印象的なスタイリッシュなデザインです。見た目がスリムで、バレエシューズのように細身のシルエットが特徴。軽量なマトリックス素材を使ったアッパーは、息がしやすく耐久性が高いです。一体型のブーティ構造で、伝統的なタンがなく、伸縮性のあるヒールカラーが足をしっかりと包み込みます。トゥバンパーがついており、つま先を保護します。
スペック概要
- 重量: 201g (27cm / US9)
- スタックハイト: ヒール24mm、フォアフット18mm
- ドロップ: 6mm
- ラグ深さ: 4.5mm
- アウトソール: オールテレイン・コンタグリップ、フォアフットの前向きシェブロンとヒールの後ろ向きシェブロンで、登りや下りでのトラクションを確保
- ミッドソール: デュアルコンパウンドのエネルギー・フォーム(ヒールは柔らかく、フォアフットは硬め)
- アッパー: マトリックス素材、構造オーバーレイでサポート強化
- レースシステム: クイックレースシステム、ポケット付きでレースを収納
前バージョンのPULSARとは異なり、1モデルのみで提供され、ソフトグラウンド版のような深いラグを採用しています。
フィットと快適性
このシューズは非常に狭いフィットで、狭い足型に適しています。足を包み込むような感覚で、ミッドフットとヒールがしっかりと固定され、まるで第二の皮膚のようです。クイックレースで簡単に調整可能で、ゾーン別のパッドが足のトップを保護します。ただし、幅広の足には不向きで、サイズアップを検討する価値があります。テストランでは、狭さを感じつつも柔らかいアッパーが快適で、制限を感じませんでした。
走行性能
テクニカルなトレイルでテストした結果、S/LAB PULSAR 3は優れたパフォーマンスを発揮しました。約11kmのランで、泥濘みやオフキャンバーのリッジラインを速く走っても、グリップとコントロールが良好。ミッドソールのクッションは快適で、地形とのつながりを保ちつつ保護します。速いペースでテクニカルセクションを攻めやすく、興奮する走り心地です。深い泥では苦戦する可能性がありますが、それ以外では万能。10kmから21kmのレースに特におすすめで、最大32km程度まで対応可能。
モデル比較
| モデル | クッション性 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| S/LAB PULSAR 3 | 中程度(エネルギー・フォーム、デュアルコンパウンド) | 軽量で速く、テクニカル地形に強いグリップ、狭いフィットで精密なコントロール | 非常に狭く幅広足に不向き、深い泥でグリップ不足の可能性 |
| S/LAB PULSAR 2 | 低め(薄めのスタック) | 超軽量、速いレスポンス、滑らかな地形向き | ラグが浅く(2.5mm)、泥濘みで滑りやすい |
| S/LAB PULSAR 2 SG | 中程度 | 深いラグ(推定4mm以上)でソフトグラウンド対応、軽量 | 標準版よりやや重く、乾いた地形で過剰 |
結論
S/LAB PULSAR 3は、狭い足型のランナー向けに設計されたエキサイティングなトレイルシューズです。軽量さと精密なフィットが、テクニカルトレイルでの速い走りを支えます。過去のS/LABモデルを思い起こさせるパフォーマンスで、短距離レースにぴったり。幅広足の人は避けた方が良いですが、フィットが合えば最高の選択肢です。トレイルランニングの楽しさを再発見させてくれる一足です。