Saucony Xodus Ultra 4 レビュー:トレイルシューズの進化を比較

はじめに

SauconyのXodus Ultraシリーズは、トレイルランニング愛好家に人気のシューズです。このレビューでは、最新のXodus Ultra 4を初回ランでテストし、過去モデル(1、2、3)と比較します。主にフィット感、クッション、グリップなどの性能に焦点を当て、トレイルでの実走行に基づいた感想をお届けします。シリーズの変遷を通じて、どのように進化したかを探ります。

:rocket: モデル概要

Xodus Ultra 4は、トレイルランニング向けのマックスクッションシューズです。スタックハイトはヒール36mm、フォアフット30mmで、6mmのドロップを採用。ラグ深さは4mmで、新たにVibram MegaGripアウトソールを搭載しています。ミッドソールはデュアルコンパウンド構造で、Power Run PBスーパークリティカルフォームを8%増加させ、エネルギーリターンを向上させました。アッパーは耐久性のあるエンジニアードメッシュにオーバーレイを施し、トゥバンパーで保護を強化。ガセットタンやヒールカップのクッションも充実しています。

過去モデルとの違いとして、Ultra 3とスタックハイトは同じですが、Ultra 2以前はヒール32.5mm/フォアフット26.5mmでした。Ultra 4の重量は27cm(US9相当)で約303gと、Ultra 3の288gから増加していますが、耐久性向上の代償です。Ultra 1は286g、Ultra 2は272gと軽量でした。


:person_running: フィットと快適性

Ultra 4のフィットは真のサイズ通りで、27cmの足にぴったり合います。トゥボックスの幅は中間的で、狭すぎず広すぎず、私の標準的な足型に適していました。ミッドフットはしっかりロックダウンされ、ヒールは安定感があります。直箱から快適で、擦れや刺激は一切なし。

シリーズ比較では、Ultra 1と2も同様に快適でしたが、Ultra 3は少し平板に感じました。Ultra 4は上部のパディング(アンクルカラー、ヒールカップ、ガセットタン)が充実し、長距離ランでも疲労を軽減します。ただし、気温25-26℃の暖かい日にはアッパーが熱く感じ、足が蒸れやすい点が気になりました。Ultra 1や2に比べてアッパーが頑丈になった分、通気性はやや低下しています。

  • 初回ランの感想: 約4.8km時点でフィットが良好。全体として、Ultra 3よりエキサイティングに感じました。

:high_voltage: ミッドソールとクッション

ミッドソールのデュアルコンパウンドはシリーズの特徴で、Ultra 4ではPower Run PBフォームを8%増量。これにより、Ultra 3の平板さを解消し、ステップにスプリングが戻りました。エネルギーリターンが向上し、レスポンシブですが、Ultra 1の軽快さには及ばない印象です。

クッションはマックスレベルで、硬めのコンパクトトレイルやグラベル道で優れたパフォーマンスを発揮。約10.5kmのランで疲労を感じにくく、Ultra 3よりバウンスが増えました。ただし、重量増加の影響で機敏さが少し失われています。Ultra 2もクッションが優秀でしたが、スタックが低い分、接地感が強かったです。

  • メリット: 長距離(12km以上)で安定したクッション。
  • デメリット: Ultra 1に比べて重く、レスポンスが穏やか。

:running_shoe: アウトソールとグリップ

最大のアップデートはVibram MegaGripフルラバーアウトソール。ラグパターンが4mmで、乾燥したルーズトレイルで良好なトラクションを提供します。湿った岩場や多様な地形で自信を持て、Ultra 3のグリップ問題を改善。過去モデルでは独自のPWRTRACが使われていましたが、MegaGripの粘着力は明らかに上です。

Ultra 1と2はグリップが安定していましたが、Ultra 3で一部のランナーが不満を述べていました。Ultra 4は泥濘地ではラグ深さが浅いためトラクションが弱まる可能性がありますが、全体的に多用途。テストでは乾燥トレイル中心で、濡れた条件は未確認ですが、MegaGripの信頼性は高いです。

  • 地形適性: 岩場や混合トレイルに強く、Ultra シリーズの耐久性を高めています。

:bar_chart: 性能比較テーブル

モデル クッション メリット デメリット
Xodus Ultra 1 ヒール32mm/フォアフット26mm、6mmドロップ 軽快でレスポンシブ、快適なフィット、耐久性が高い。エネルギーリターンが優秀。 グリップがやや弱く、重量が中程度(約286g)。
Xodus Ultra 2 ヒール32.5mm/フォアフット26.5mm、6mmドロップ 軽量(約272g)、長距離向きのクッション、安定したグリップ。 スタックが低めで接地感が強い、Ultra 1より少し硬め。
Xodus Ultra 3 ヒール36mm/フォアフット30mm、6mmドロップ マックスクッションで疲労軽減、快適なアッパー。 平板でエネルギーリターンが低い、グリップに不満あり(約288g)。
Xodus Ultra 4 ヒール36mm/フォアフット30mm、6mmドロップ 改善されたエネルギーリターン、Vibram MegaGripで優れたグリップ、耐久性向上。 重量増加(約303g)で重く感じる、アッパーが暖かくなりやすい。

まとめ

Saucony Xodus Ultra 4は、シリーズの魔法を取り戻した一足です。Ultra 3の平板さを解消し、MegaGripアウトソールでグリップを強化しましたが、重量増加がパフォーマンスに軽い影響を与えています。Ultra 1の軽快さを求めるなら過去モデルを、安定した長距離トレイルを重視するならUltra 4をおすすめします。初回12kmのランでポジティブな印象ですが、さらなるテストで耐久性を確認したいところ。トレイルランナーの皆さん、どのモデルがあなたの足に合いますか?