Mount to Coast T1 トレイルシューズ徹底レビュー!ロードの成功がトレイルで輝くか?

このレビューでは、Mount to Coastの初となるトレイルシューズT1を詳しく検証します。同ブランドのロードシューズの成功が、トレイルモデルにどのように反映されているかを焦点に、フィット感、性能、メリット、デメリットを基に探ります。東海岸のテクニカルなトレイルで約50km以上を走行し、ハイキングも含めてテストした結果をまとめました。このシューズは、レスポンシブなフォームと安定性を兼ね備え、多様なランナーに向けた一足です。


:snow_capped_mountain: モデル概要

Mount to Coastは、長距離ランニングをルーツとするパフォーマンスフットウェアブランドです。T1は同社の初トレイルシューズで、ロードシューズの軽量さと耐久性をトレイルに適応させたモデル。主なスペックとして、スタックハイトはヒール36mm、フォアフット32mm、ドロップ4mm。重量は27cm(US9)で255gと軽量です。ミッドソールには窒素注入のPEBAベースLightCELLフォームを採用し、レスポンシブで快適なクッションを提供。アウトソールはVibram Megagrip Litebaseで、3.5mmのラグが多様な地形に対応。ケブラー強化メッシュアッパーとデュアルレーシングシステムが特徴で、トレイルランニング、ハイキング、レースに適しています。これにより、ロードの軽快さがテクニカルトレイルでも発揮されます。


:running_shoe: フィット感

T1のフィットは、真のサイズ感で快適です。レビュアーの27.5cm(US9.5)でぴったりフィットし、トゥボックスに十分なスペースがあります。特に幅広の足に対応し、トレイルでの長時間走行時に足が腫れても対応可能。デュアルレーシングシステムにより、狭い足でもシンッチアップしてロックダウンを調整できます。トゥボリュームも浅くなく、トゥキャップのオーバーレイがトゥを保護しつつ、摩擦やブリスターを防ぎます。一方で、調整に慣れが必要で、最初はヒールスリップが発生しやすい点に注意。全体として、幅広から標準足型のランナーにおすすめです。

  • 長さ: 真のサイズでトゥに余裕あり。
  • : 幅広足に優しく、腫れに対応。
  • ボリューム: トゥボックスが広く、痛みなし。

これにより、テクニカルな地形で安定したフィットを確保できます。


:+1: メリット

T1の最大の魅力は、LightCELLフォームのレスポンシブさと快適さです。テクニカル地形でペースを上げても、ハイキング時でも対応可能。東海岸の岩場や泥地でテストし、岩を踏んでもクッションが十分で、足底の痛みを防ぎます。低めのスタックながら安定性が高く、アンクルが安心。幅広ベースがボムダウンヒルで役立ちます。また、トゥキャップが岩蹴りから保護し、Vibramアウトソールが泥、川渡り、グラベル、シングルトラックで優れたグリップを発揮。見た目もスタイリッシュで、ワークホースとして多様な地形に適応します。

  • フォームのレスポンシブさ: 速いペースとスローなハイキング両対応。
  • クッションと安定: テクニカルトレイルで岩を感じず、低重心で安心。
  • グリップ: Vibramが泥や濡れた地形で抜群。
  • 汎用性: グラベルからガナリー地形までカバー。
  • 外観: スタイリッシュでモチベーションアップ。

これらの点で、ロードシューズの成功をトレイルに継承したと言えます。


:-1: デメリット

一方で、デュアルレーシングシステムが最大の課題です。調整に時間がかかり、良いロックダウンを得るまで試行錯誤が必要。ヒールスリップが発生しやすく、特に狭い足型では余分なスペースが生じ、ブリスターのリスクあり。伝統的なレースの方がシンプルで良いかも。テクニカルな10kmレースで使用しましたが、システムが緩むとパフォーマンスに影響。幅広足なら問題少ないですが、狭足ランナーは注意。全体として、この点が唯一の赤旗ですが、一度調整すれば問題なし。

  • レーシングの複雑さ: シンッチアップが難しく、ヒールリフトの原因。
  • 狭足対応: 余分なオーバーレイで不快感。
  • ロックダウン: ランナーズノットができないため、追加ホールが欲しい。

これを改善すれば、完璧なシューズになるでしょう。


:balance_scale: 性能比較

T1をブランドのロードモデルR1と比較すると、R1はロード向けに軽量(27cmで241g)、ドロップ8mmで日常トレーニングやウルトラに特化。一方、T1はトレイル向けにグリップ強化し、ドロップ4mmで自然な走りを促進。R1のレスポンシブフォームがT1に継承され、ロードの快適さがトレイルで活きています。他のトレイルシューズとの比較では、Saucony Xodus Ultra 4より軽量でレスポンシブですが、クッションが堅め。Salomon S/Lab Pulsar 4とは重量が近く、T1の方が幅広足に優しく耐久性高。Hoka Speedgoat 6に似た汎用性を持ちつつ、T1はよりエネルギーリターン重視。テクニカル地形でT1の安定性が優位です。

  • vs. R1 (ロード): T1はトレイルグリップ追加、R1より保護強化。
  • vs. Saucony Xodus Ultra 4: T1軽く排水優れ、Xodusはクッション厚め。
  • vs. Salomon Pulsar 4: T1耐久高く幅広対応、Pulsarはスナッピー。

これにより、T1はブランドの移行成功例です。


モデル クッション性 メリット デメリット
Mount to Coast T1 レスポンシブなLightCELLフォーム(36/32mmスタック) 多地形グリップ優秀、安定性高、幅広足対応、軽量(255g/27cm) デュアルレーシング調整難、狭足でスリップリスク
Saucony Xodus Ultra 4 厚めでソフトなクッション 低ボリューム足フィット、耐久性強、ウルトラ向き 重め(約283g)、排水性劣る
Salomon S/Lab Pulsar 4 適度でスナッピーなクッション テクニカル地形速く、軽量、フィットダイヤル 狭めフィット、耐久性T1に劣る

:chequered_flag: 結論

Mount to Coast T1は、初トレイルモデルとしてロードの成功を上手く継承した一足です。レスポンシブフォームとVibramグリップが、テクニカルトレイルからグラベルまで対応。幅広足で調整に慣れれば、ワークホースとして長距離を快適にこなせます。狭足や調整嫌いの方は避けた方が良いかも。全体として、ブランドのファンや新しいトレイルシューズを探すランナーにおすすめ。あなたはどの地形でT1を試しますか?


参考資料