このレビューでは、HOKAのClifton 10を日常ランニングで徹底的にテストした結果を紹介します。Clifton 9からのアップグレードとして、マイナーな変更が加えられ、快適さと保護性能を維持したデイリートレーナーです。主にロードランニング向けで、長距離や回復ランに適したシューズの特徴を詳しく見ていきましょう。
シューズ概要
HOKA Clifton 10は、伝統的なEVAフォームを採用したマックススタックシューズです。アッパーは少し広めに設計され、幅広の足にも対応しやすくなっています。ヒールカウンターがしっかりしており、滑りや水ぶくれを防ぎます。タンはガセットタイプではありませんが、ずれにくく快適です。重量は278g(27cm / US9)。 ドロップは8mmで、スタックハイトが高く足を保護します。主に日常のランニング、回復ラン、長距離ランに適しており、トレーニングブロックの80%以上のランで活躍します。
良い点
Clifton 10の強みは、全体的な快適さと汎用性にあります。以下に主なポイントをまとめます:
- アッパーの快適さ:少し広くなった設計で、幅広の足をしっかり収容。履いた瞬間から忘れるほど自然なフィット感を提供します。
- ヒールとタンの安定性:ヒールカウンターが滑りを防ぎ、水ぶくれの心配なし。タンもずれにくく、ロックインが良好です。
- フォームの保護性能:EVAフォームが足をしっかり守り、長距離ラン(16km以上)で特に効果を発揮。ペースを少し上げても対応可能です。
- 軽快さと耐久性:スタックが高いのに足元が軽く感じ、約55kmのテストで快適さを維持。Clifton 9好きなら自然に気に入るマイナーアップデートです。
- 汎用性:デイリーマイル、回復ラン、長距離に最適。マラソンやハーフマラソンのトレーニングにぴったりです。
悪い点
一方で、Clifton 10には革新性が不足している点があります。主な弱点を挙げます:
- フォームの陳腐化:EVAフォームは安定しているものの、興奮するほどの新しさがない。もっとレスポンシブな素材への更新を望みます。
- マイナーアップデートのみ:Clifton 9から大きな変化がなく、期待していた革新(例:Bondiのスーパークリティカルフォーム採用)がありません。これにより、スピードワークには物足りない。
- 興奮度の低さ:良いシューズですが、市場の他のデイリートレーナーと比べて目新しさが薄く、もっと刺激的な進化が欲しいところです。
モデル比較
Clifton 10はClifton 9の延長線上で、マイナーな調整(アッパーの幅広化など)が加えられています。Clifton 9に比べてスタックが増え保護性が高まりましたが、フォームはほぼ同じEVAのため、大きなジャンプはありません。一方で、Bondi 9のスーパークリティカルフォームを採用していれば、レスポンスが向上し、スピードワークにも対応しやすくなったはずです。Clifton シリーズは安定志向ですが、市場の競争激化の中でフォーム更新が求められます。
比較表
| モデル | クッション性 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| Clifton 10 | EVAフォーム、高スタック | 快適なフィット、足の保護、長距離向き、軽快感 | 革新性不足、フォームが平凡、マイナー更新のみ |
| Clifton 9 | EVAフォーム(Clifton 10より低スタック) | 軽量(249g)、 馴染みやすい、日常ランに最適 | 幅が狭め、保護性がClifton 10より劣る |
| Bondi 9 | スーパークリティカルフォーム、高クッション | レスポンシブ、快適さ抜群、回復ラン向き、重量297g | 重め、Cliftonより高スタックで日常性がやや低い |
結論
HOKA Clifton 10は、Clifton 9を愛用するランナーにとって信頼できるアップグレードです。快適さと保護性能が高く、日常のランニングで活躍しますが、フォームの更新がなく興奮に欠ける点は残念です。デイリートレーナーとしておすすめですが、もっと革新的なシューズを求めるなら他のモデルを検討を。あなたはClifton 10を試してみますか?
参考資料