サッカニー ペレグリン16 徹底レビュー:Vibramメガグリップ採用で完璧に近づいたオールマウンテンシューズ🏔️🔥

サッカニー ペレグリンシリーズは、長年にわたりテクニカルなトレイルを高速で駆け抜けるランナーから絶大な支持を集めてきた。ペレグリン15はすでに非常に完成度が高かったが、唯一の弱点として指摘されていた「長距離でのクッション不足」と「ウェットな岩や根っこのある区間でのグリップの信頼性」が、ペレグリン16で完全に解消された。特にVibramメガグリップアウトソールの全面採用と、前後とも4mm増しされたスタックハイトがもたらす柔軟で保護性の高いライドは、まさに「待望の完成形」と言える仕上がりだ。軽量かつレスポンシブで、泥濘から岩場、急斜面まであらゆる地形で圧倒的な自信を与えてくれる一足に進化した。


:balance_scale: 主なスペック

  • 重量:メンズ27cm(US9)片足271g(公式値)
  • スタックハイト:ヒール32mm / フォアフット28mm
  • ドロップ:4mm
  • ミッドソール:PWRRUNフォーム + PWRRUN+ソックライナー
  • アウトソール:Vibram™ Megagrip Traction Lug(ラグ深さ4mm)
  • アッパー:耐久性高いエンジニアードメッシュ + TPUオーバーレイ
  • その他:ゲイター取り付けループ、フィンガーループ、ヒールタブ、弾性レースキーパー

前作ペレグリン15(277g)から約6g軽量化されながら、スタックは前後とも4mm増加。重量増にならずに保護性能を大幅に向上させた点は、開発陣の技術力の高さを物語っている。


:counterclockwise_arrows_button: ペレグリン15との比較

項目 ペレグリン15 ペレグリン16
重量(メンズ27cm) 277g 271g
スタックハイト 28mm/24mm 32mm/28mm
ドロップ 4mm 4mm
アウトソール PWRTRAC Vibram™ Megagrip
ミッドソール厚 標準PWRRUN 同フォーム+厚み増
長距離快適性 やや硬め(16km超で疲労感) 大幅改善(50kmクラスも対応可)
ウェットグリップ 良好 最高峰レベル

最大の進化は明らかに「アウトソール」と「クッション厚」の二点。この二箇所を同時に強化したことで、ペレグリン15で「あと一歩だった」感が完全に消えた。


:running_shoe: アッパーとフィット感

アッパーはペレグリン15とほぼ同構造を継承しながら、細部が洗練されている。耐久性の高いメッシュにTPUオーバーレイを戦略的に配置し、岩場での擦れにも強い。通気性は極めて高く、川渡り後も驚くほど速く乾燥する。

フィット感は「まるで自分の足のために作られたよう」とレビューアーが絶賛するほど抜群。ミッドフットはしっかりロックされ、ヒールカップも逃さない。つま先周りは自然にトゥスプレイが可能で、登りでのパワー伝達やテクニカルな下りでの微調整が非常にしやすい。平均的な足幅の人なら間違いなく真似サイズでOK。幅広の方も問題なく収まる余裕がある。

特に特筆すべきは、舌とヒールカウンターの柔らかさ。履き口が非常に柔らかく、長時間履いても擦れやホットスポットが全く出ない。ゲイター取り付けループや弾性レースキーパーなどの細やかな配慮も、実際のトレランで「あ、これ助かる」と実感するポイントだ。


:couch_and_lamp: ミッドソールと乗り心地の進化

ペレグリン15の乗り心地は「接地感が強くレスポンスが良いが、16kmを超えるとやや硬さが気になる」だった。それがペレグリン16では完全に解消された。

追加された4mmのPWRRUNフォームがもたらす効果は想像以上だ。接地感はしっかり残しつつ、長距離での衝撃吸収性が劇的に向上。特に硬いトレイルや岩場を長時間走る場面で、脚への負担が明らかに減っている。50kmクラスのテクニカルレースでも十分に快適に完走できるレベルに達している。

驚くべきことに、スタックが増えたにも関わらず、安定性は全く損なわれていない。余計なぐらつきや不安定感はゼロ。むしろ柔らかくなった分だけ脚の疲労が遅れ、終盤でもペースを維持しやすくなった。ペレグリン15を愛用していた人なら「同じDNAだけど明らかに快適になった」とすぐに体感できるはずだ。


:mount_fuji: アウトソール:Vibramメガグリップの衝撃

これがペレグリン16最大のハイライトだ。

これまでのPWRTRACから、ついにVibram™ Megagripに全面変更。トレランシューズ界で「最強」と評されるこのコンパウンドを採用したことで、ウェットロック、濡れた根っこ、湿った木の板など、これまで「ちょっと怖いな」と思っていた場面が完全に消えた。

特に効果的なのがチェブロン形状のトラクションラグ。登りでは前方に向いたラグがしっかりと噛み、急斜面でも滑らない。下りでは逆向きのラグが確実にブレーキをかける。泥濘でも驚くほど抜けが良く、4mmラグながら詰まりにくい形状になっている。

正直、これほどのグリップを備えながら271gという軽さは異常。サッカニーが本気で「オールマウンテンの頂点」を狙いにきたことが伝わってくる仕上がりだ。


:man_running: 実際の走行性能と適性距離・ペース

5kmのテクニカルトレイルレースから50kmクラスのロングトレイルまで、ほぼ全てのシーンでトップパフォーマンスを発揮する万能選手だ。

高速ペースで攻めたい前packランナーには、軽量でレスポンシブな特性が抜群にマッチ。低ドロップ4mmによる自然な足運びと、トゥスプレイ可能なトゥボックスが、登りでのパワー効率を最大化する。

一方で、スタックが増えたことで中盤〜後packのランナーも長時間快適に走れるようになった。16kmを超えるロングランでも脚が残る。特に硬いトレイルが多いコースでは、その保護性能が顕著に体感できる。

50kmを超えるウルトラディスタンスや、よりクッションを求める場合は、同じくVibramメガグリップを採用するXodus Ultra 4の方が適しているが、ペレグリン16でも十分に多くの人がウルトラを完走できるレベルには達している。


:+1: 良い点

  • Vibramメガグリップによる圧倒的なトラクション
  • 長距離対応になった保護性の高いクッション
  • 前作より軽量化された271gという驚異的な軽さ
  • 抜群のフィット感と通気性・速乾性
  • テクニカルな地形での安定感とコントロール性
  • 細やかな実用機能(レースキーパー、フィンガーループなど)

:-1: 気になる点

  • ほぼ見当たらないが、強いて言えば「プレート非搭載」→ しかしこれは意図的で、柔軟性と接地感を優先した結果。プレート入りシューズのような反発は求めていない人には逆に美点
  • 極端に柔らかいクッションを好む人には「まだ硬め」に感じる可能性(ただし15よりは明らかにソフト)

:chequered_flag: 結論

サッカニー ペレグリン16は、ペレグリン15の「ほぼ完璧だけどあと一歩」を完全に埋めた、まさに「NAILED IT(完璧に決まった)」の一足だ。

Vibramメガグリップの採用でグリップに対する不安が消え、4mm増のスタックで長距離快適性が劇的に向上。それでいて軽量化まで達成したのだから、開発陣のこだわりが詰まっている。

現在オールマウンテントレイルシューズを探している人にとって、これ以上ない選択肢の一つになったと言える。特に「軽量で速く、でも50kmくらいまでは快適に走りたい」「ウェットなテクニカルトレイルも怖くないシューズが欲しい」というランナーにとって、ペレグリン16は2026年最強候補の筆頭だ。

ペレグリン15を履いていた人は、迷わずアップグレードすべき。初めてペレグリンシリーズを試す人も、この16から入れば間違いない。サッカニーが本気で作った「完成形オールマウンテンシューズ」が、ついにここに誕生した。